花言葉を数える【小説version】

第11話【(茉都香Gama)】 ページ12

【朝比奈 苺】

＊

今日は私にとって、大切な日…。なんて言うけれど、まぁ正直面倒臭い。苺なんて名前の割には、全然可愛い性格してないし…。だから、私は演じるの。

精一杯、憧れの可愛い女の子を。

「ここが私立アキュラ学園かぁ…どんな学校なんだろう！苺楽しみ〜」

声に出して再確認。ふぅと溜息を軽く吐く。一人称も苺にしてるし、無駄にテンション高いし…疲れるのよね。別に良いけど。ちなみに、私が本性…と言うか素の口調で話している子は少ない。信頼してる人にしか見せないし。

あ、フレアは何処に居るんだろ。折角の入学式だから、恋人のフレアと一緒に居たい。

「あ、フレア！」


私の声に気付いたのか、姉妹のイヴと一緒に居たフレアは、イヴから離れて私の元へ来てくれた。ふふ、ちょっと嬉しい。…内緒だけど。

「苺ちゃん。どうしたの？」

フレアのきょとんとした、真っ直ぐで純粋な顔がなんか可愛くて、ちょっと照れたけど気にせず返す。恋人に惚れてるのは、仕方が無いけどさ。

「フレア、良かったら、私と一緒に入学式行かない？」

私の誘いに笑顔で返してくれるフレア。

「うん！いいよ。一緒に行こう！」

「良かった…ありがとう」

正直、少し不安だったから丁度良かった。

＊

入学式も終わり、寮分けが行われた。私はグリーフ寮で、フレアはサンシャイン寮だった。離れちゃった、残念。

「離れちゃった…」

私の言葉に軽く頷いてから、ニコッと笑うフレア。

「そうだね。でも、苺ちゃんと私なら大丈夫！お互い、頑張ろ！」

フレアの真っ直ぐさにまた惹かれそうになりながら、頷く。確かに、そっちの方が良いかもしれない。寮は違うけど、学年は同じだから会えない事も無いだろうし。



「確かに。頑張ろうね、フレア。友達、どっちの方が先に作れるか競争よ？」



─ちょこへ─
勝手にフレアちゃん出してごめん！
口調とか違う所あったら、いつでも言ってね！

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