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〜ハンコック〜
小さくなっているとはいえAと風呂に入る日が訪れるとは……
忘れていたわけではないのに、浮かれていた
わらわの背中には誰にも見せられないものがある
消したくとも決して消えぬ過去
見られさえしなければどうってことはない
Aを常に抱いて入れば…………
「おねーちゃんの背中のこれなぁに?」
速攻でバレた
何でもないと言えば、それ以上は何も聞かないだろうか
「おねーちゃん?」
ハンコック「これは……支配されていた者の証だ」
Aにだけは隠しておきたかった
最初から対等になれないことは知っていた
分かっていたんだ
どんな形であれこれほどまでの男共に好意を持たれているのだ
それと比べた時惨めになって、ボア・ハンコックという
話したのはきっと、言葉の意味が分からないからだ
でも……Aは知っていた
他者に支配される人生がどれほど憐れで蔑まれるものかを
人間としての存在も価値も奪われる事だと
ハンコック「Aも……わらわを憐れむか?」
「あ……」
ハンコック「正直に言ってかまわぬ」
Aに否定されると思うと胸が引き裂かれたように痛む
それでも嘘をつきたくなかった
「うん……。あのね…………憐れむってなに?」
Aが…………よく分からんな
“その言葉の意味”を知っていて、憐れむを知らないとは……
ハンコック「可哀想は分かるか?それだ」
「んー……おねーちゃんは憐れんで欲しいの?」
ハンコック「いいや。その逆だ。憐れまれたくないから、これは隠す」
「そっか。じゃあこれからはおねーちゃんに“同情”する人は私がめっ!!ってしてあげる」
あぁそうか
Aに知られたくなかったのは綺麗なわらわだけを知っていて欲しかった
本当はわらわの過去を受け止めて欲しかった
そう思うほどわらわはAに本気だ
この想いが偽物のはずがない
ハンコック「Aがわらわのために……」
「おねーちゃん。泣いちゃダメなの」
Aは太陽のように眩しい
直接見ることも、こうして触れている事さえおこがましい
それでも今だけは……
愛しい
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まゆさんと奏さんの親友!(プロフ) - まゆさん» 更新相変わらず楽しませてもらってます!話の展開早くて面白いよ!でもあんまり無理しないでねまゆさんあとまた分からない事とかあったら相談のるからね (2019年10月28日 19時) (レス) id: 66f3fe73b2 (このIDを非表示/違反報告)
hozukitorekuru(プロフ) - まゆさん» うわぁ新展開でどきどきする!シャンクスってどっちの好意なのかなめちゃめちゃ気になります!いつも更新楽しませてもらってます (2019年10月28日 19時) (レス) id: 35cdc0c358 (このIDを非表示/違反報告)
まゆさんと奏さんの親友!(プロフ) - まゆさん» いつも楽しい作品ありがとう!これからどうなるのかな!主人公ちゃんの両親がなにかまたたくらんでそうですね先がなかなか読めなくていつも楽しく読んでます。またなにかわからないことあったら相談したり談義しようね! (2019年10月27日 3時) (レス) id: 66f3fe73b2 (このIDを非表示/違反報告)
hozukitorekuru(プロフ) - まゆさん» 更新めちゃめちゃ早いねしかもすごく面白いし尊敬する!これからどうなるのかな!わくわく((o(^-^)o)) (2019年10月27日 3時) (レス) id: 35cdc0c358 (このIDを非表示/違反報告)
hozukitorekuru(プロフ) - まゆさん» いえ大丈夫ですよまゆさんの日常もあるのでそれに更新スピードはめちゃめちゃはやいですから大丈夫ですよ無理しないでね (2019年10月24日 1時) (レス) id: 35cdc0c358 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まゆ | 作成日時:2019年10月8日 15時