昔ばなし ページ26
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医者「傷口が広がらないようにしばらく安静にしてて下さい」
やっぱり傷口が深かったみたいですぐに縫合してもらった。
その間にオッパは事務所に連絡してくれてたみたい。
白いTシャツにたくさんついた血と包帯でぐるぐる巻きにされた腕。
なんて、惨めなんだろう。
私が男だったらきっとこんな事にはならなかった。
MG「このあと事務所に行かないといけなくなったから、
宿舎まで送るわ」
LN「オッパ、クビにされる？」
MG「…かもな」
LN「大丈夫だよ。私のせいだし、私がクビにさせないから」
MG「お前は心配しなくていいから。とりあえずゆっくり休みな」
オッパがスーツのジャケットを着ろと渡してくれた。
明日からどうなるんだろう。
傷口が塞がるまでは、しばらく何もできないのかな。
"全部アンタが悪いんだからね！！！！"
あの人が言った通りだ。
私が悪い。
みんなに認められるくらい
ダンスも歌もラップも完璧じゃないといけないのに。
せめて、男に産まれてれば良かった。
私、やっぱりアイドルなんて向いてないのかな。
LN「ただいまー…」
JN「A！！！！！」
JH「大丈夫か！？」
RM「ヒョンから聞いたよ！サセンに襲われたって！」
JK「ヌナァ、(泣)」
LN「ごめんなさい、迷惑かけて。ヌナは大丈夫だから泣かないで、ジョングギ」
玄関に入るとメンバーのみんなが出迎えてくれた。
その瞬間に泣きそうになったけど、
余計な心配させたくなくてグッと堪えた。
JM「怪我は？本当に大丈夫なの？」
LN「大丈夫大丈夫。縫っただけだから」
V「縫うほど怪我したの？」
LN「や、念の為にってだけで大袈裟になっちゃっただけだよ」
これ以上みんなに迷惑かけたら駄目だ。
LN「明日からこの怪我は隠しながら活動するので、
みんなも怪我の事は触れずに普段通り接してほしいです。
足を引っ張らないようにするので、どうか、お願いします」
大丈夫だよ、何か困った事があったら言ってね。
みんなそう言ってくれた。
でもみんなの優しさに触れるのが怖くて、逃げるように自室に入った。
SG「あいつおかしいよ。サセンに襲われてあんなに冷静になるわけない」
V「…俺たちとあんまり目が合わなかった」
SG「責任感が強い分、自分のことばかり責めてるんだよ」
JM「変な事考えてないといいけど…」
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作者名：うゆ | 作成日時：2021年11月15日 4時
