どうしようもない女

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ああ、やっと言えた。

案の定、Aは嫌な顔してるけど。



『どうして…？』



そんなこと言うの、って？

それはAが好きだから。

なんて言ってもどうにもならないことくらい
Aの眼中に俺という男はいない。

だからさ、無理やり入ってやろうと思って。



「俺見たんだよ」



キムテヒョンって奴の裏の顔、全部俺が教えてあげる。



「キムテヒョンが女にやばいクスリ売ってるとこ」



だから、もうあんな奴と関わんないで。

早く俺のところに来て。



『そう…』

「は、」



まって、なにそれ。

なんでそんな平気な顔してんの意味分かんない。



『そんなことだろうな、とは思ってた』



は？

なに。

テヒョンのことなら私なんでも分かるの、って？
マジでムカつくんだけど。



『大丈夫。ジョングクは何も心配しなくていいから』



Aはとんだ勘違いをしている。

変な男に引っかかったヌナを心配する弟だって。

そんな純粋な話、あると思う？



「イライラする」

『え？』



そんなのないよ、A。
あるわけない。

だから俺がその誤解を解いてあげる。



「好きなんだよ、Aのことが」



俺は、最初から可愛い弟でいるつもりもないし

なるつもりもない。



だから、早くキムテヒョンなんか忘れて

俺のことだけ意識して。





*

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