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JK「なに、緊張してんの？」
「するに決まってるよっ…」
JK「かわい。」
「っ、すぐそうやって揶揄う…！」
JK「揶揄ってねえよ、事実だし。」
そんなグクオッパの言葉に恥ずかしさが勝って、言い返すのをやめた。
シングルベッドの上で、グクオッパにギュッと抱きしめられている。
こんな状況でどうやって寝ろっていうの？
JK「…ほら、今寝ないと夜キツイぞ。」
「わかってるけど…」
こうやって男の人のお家に来るのも、こうして好きな人と同じベッドで寝ることも私には全部が初めてだから。
緊張しないわけがない。
逆に、オッパはこうやって女の子をお家に呼んで抱きしめながら寝たりしたことあるのかな？
そうやって考えると、とてつもなく胸が痛む。
JK「何考えてんの？」
「え…？」
JK「悲しそうな顔してた。」
少しだけ体を離したグクオッパが、私の顔を覗き込んでそう口にする。
オッパ、私って結構嫉妬深いみたい。
「…オッパ、こういうことしたことあるの？」
JK「え？」
自分が嫉妬深いことを自覚しているのにも関わらず、こういうことって何故か本人に聞いてしまう。
なんでだろう、傷つくのは自分なのに。
「ごめん、やっぱり忘れて…」
そう言ってグクオッパの胸元に顔を埋めると、グクオッパが私の頭を撫でながら優しく口を開いた。
JK「Aが何考えてるのか分かんねえけど、俺全部、Aが初めてだよ。」
「え？」
グクオッパの言葉に驚いて顔をあげる。
全部初めてって、こんなかっこいい人が…？
JK「まず俺、女の人苦手なんだ。」
「え…！？」
JK「だからAが初めての彼女だし、そもそも初めて好きになった女だよ。」
「ほんとに…？」
あまりにも衝撃的な発言に驚くことしかできない。
JK「女の子を家に呼んだのだって初めてだし、手を繋ぐのもハグもキスも全部、Aとしかしたことない。」
「てっきり、オッパには何人も元カノがいると思ってた…」
JK「ふっ、そんな遊ぶようなやつじゃないんだけど？」
ケラケラと笑うグクオッパに、私の心はものすごく満たされていく。
ああほんと、独占欲なんかも一丁前に持つようになってしまった。
JK「俺の初めて全部あげるからさ、Aの初めて全部俺にちょうだい。」
その言葉のあとに降ってきた唇に、私はそっと目を閉じた。
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作者名：ぴぴ
| 作成日時：2020年5月23日 16時
