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ジョングクくんがいなくなり、テヒョンと二人きりになる。
正直、彼に聞きたいことは山ほどあった。
彼に言わなければならないことも山ほどあった。
しかし、お互い仕事中の身のため、私情のためにその場に長居することはできなかった。
今日の夜、会って何もかも話そう。それだけ約束して、私たちは別れた。
別れ際、テヒョンは言った。
「…全部話しても、俺を嫌いにならないで」
今にも泣きだしそうな余裕のない表情だった。
ここまで余裕のない彼の姿を見たのはこれが初めてかもしれない。
私もあなたに嫌われてしまうかもしれないことがすごく怖い。
でも、これはもう私たち二人だけの問題じゃない。
何もかもなかったことになんてできないから。
『私も…テヒョンに全部話すから』
私の言葉にテヒョンはぎゅっと唇を噛んで瞳を揺らした。
これは私たちが乗り越えなければならない試練。
お互いが犯した過ちを償わなければ、きっと元には戻れないから。
今日だけは一際小さく見えるテヒョンの後ろ姿を見送って、会社へ戻ろうと体の向きを変えたその時。
『うわびっくりした！』
背後でぶすくれていた人物を見て私は飛び上がった。
「遅い」
『ユ、ユンギ先輩？どうしているんですか？』
ユンギ先輩は私の反応を見て、分かりやすく顔をしかめる。
「俺の意志に見える？ジョングクがどうしても頼むって言うからだよ」
『え…』
後輩からの頼みなんて滅多に聞かないユンギ先輩が？
私の考えをなんとなく察したのか、彼はため息をついて頭をガシガシと掻く。
「…ジョングクの頼みは、なんか、断れないんだよ」
『…そうですか』
そうか、ジョングクくんがユンギ先輩に頼んだのか。
この期に及んで、まだ私なんかのことを気にかけてくれるんだ。
彼の寂しげな後ろ姿を思い出して地面に視線を落とすと、ユンギ先輩に早く来いとどやされた。
あえて何も聞いてこないのは、ユンギ先輩なりの優しさだろうか。
普段は寡黙で絡みづらいと思っていたが、今だけはそれがとてもありがたかった。
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のあ - とてもおもしろいです、続き待ってます！ (2019年9月11日 7時) (
レス) id: 87b0b31a0f (このIDを非表示/違反報告)
ミア - すごく面白い展開になってて続きが楽しみです! これからも読ませていただきます!! (2019年7月25日 17時) (レス) id: 73144b7ec3 (このIDを非表示/違反報告)
ミア - とてもお気に入りです!! 迷惑かもしれませんが続きお願いします! (2019年7月20日 19時) (レス) id: 73144b7ec3 (このIDを非表示/違反報告)
たまたま - 三角関係ぽい小説、今まであまり好きじゃなかったけど、このお話は凄く続きが気になります！更新頑張ってください！ (2019年7月17日 21時) (レス) id: 11b0bd599c (このIDを非表示/違反報告)
のあ - 主人公ちゃん、自惚れちゃっていいんですよね！！！！！？テヒョン、、頑張れ！！ (2019年7月17日 8時) (レス) id: d2b1c04faa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kasu
| 作成日時：2019年6月30日 17時
