【文スト】N極の君とS極の私【中原中也】

じゅう ページ11

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その男は、私とららちゃん、中原中也くん、太宰治くん、私に運ばれている隊員を順番に見る。

「何々〜？如何したんその子ら？」


『嗚呼…、ちょうどいいや、これから自己紹介するつもりだから君も付いて来なよ。』
「あなたの名前チャン、もーちょい俺の発言に興味持ってくれてもええんやで？」

男の言葉を無視して、急に変な人が出てきて多少戸惑っている中原中也くんと太宰治くんに声を掛ける。


『此奴はこういう奴だから。面倒だったら無視でいいよ。』
「一寸あなたの名前チャン？！」

『ららちゃん、やっぱり此奴連れてくのやめよう。先に連れてって。談話室で紅茶とお菓子の準備。』

ららちゃんは一瞬嫌そうな顔をしたけど、流石は大人。さっと切り替えて、返事をする。

「…、分かりました。ほら、行きますよ辰巳(たつみ)さん。」
「え〜そんな釣れんこと言わんでや。ららチャン？」

「夜は気をつけてください。何処ぞやの暗殺者に刺されるかもしれませんから。」


『なんて直球な殺害予告…。』
「どこぞやの暗殺者って？」

ららちゃんのあまりにも露骨な言葉(訳：殺すぞ)に関心していると、同じ言葉に太宰治くんが食いついた。

中原中也くんはげぇ、という顔で太宰治くんを見ている。まるでまた始まった、とでも言い出しそうだ。

実際に声に出されたら喧嘩になりそうだし言わせないけど。

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