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二度目のご来訪 ページ18

「今日も豪華だったなぁ…」


午前中は烏丸さん、お昼には嵐山隊のみなさん。


普段ボーダーの皆さんに会う機会も早々ないし、迅さんを筆頭にこのお店に足を向けてくださる方がいらっしゃることがなにより嬉しい。


休憩の時間せえも惜しい程充実したお仕事に、鼻歌が漏れる。流れる緩やかな時間に窓の外へ目をやれば、太陽がようやくベッドの温もりへ潜り込めた時間だった。


月が子守唄をセレクトし始めた夕暮れ時、からりとベルが淡い音を告げ顔を上げた。


「まだやってる?」


「っ、迅さん!はい、大歓迎です。いらっしゃいませ!」


「やっほ〜」


ひらりと大きな手が胸の前で振られ、変わらず水色の隊服が様になっている。
以前と同じカウンター席へ腰を下ろした彼は、メニューを開きながら顔を上げた。


「お昼、嵐山達来たでしょ?」

「はい…!迅さんのおかげで沢山の方にお店を知ってもらえてます、ありがとうございます」


見えない所まで分かりきっている様な笑みは幼気で、頭を下げると途端に間延びした声に変わり謙遜を示した。

「俺はそんな大役してないよ」


「色んな方から迅さんの勧めでと伺いまして。」


頬が緩む私に、そう?と微笑んでくれる。


「本当?…あ、今日はフルーツタルトと紅茶くださいな」

「かしこまりました、少々お待ちください」



皆が来たいと思ってくれたからだよ、と微笑み可愛らしいご注文。甘いもの、お好きなのだろうか。


それでもコーヒーはブラックだよなぁ。と前回を思い出しながら、店長さんにケーキをお願いし紅茶の準備をして提供する。


「お待たせいたしました。シロップはこちらになります。」


「ん、ありがとう」



緊張しながらもカウンターへ戻り、洗い終えたカトラリーを磨く私を、彼は見上げた。



「Aちゃん、他に誰がきたの?」


タルト美味しいね、と優しい笑みに全てを持って行かれる気分だ。


「ありがとうございます。…えっとですね、緑川くん、出水さん、米屋さん、烏丸さん、嵐山隊の皆さん…ですね」



「へぇ、京介も来たんだ。一人で?」


「はい。お話しできてよかったです」


名前まで素敵だ。と思いながら気の置けない関係が伺える距離に顔がほころぶ。



「そっかぁ〜、今度玉狛皆で行こうって言ってたけど待ちきれなかったのかな」


「そうでしたら、嬉しいですね」


今日非番だったらしいしね、と笑う迅さんに心地よい時間をもらった。

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設定タグ:ワールドトリガー , 夢小説 , 迅悠一   
作品ジャンル:アニメ
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ぐりーん@Umi(プロフ) - 黒崎ソラさん» ありがとうございます!頑張らせて頂きます〜! (2016年9月14日 7時) (レス) id: 969dfe5434 (このIDを非表示/違反報告)
黒崎ソラ - 面白かったです!更新頑張ってください! (2016年9月12日 4時) (レス) id: b15a705d85 (このIDを非表示/違反報告)
ぐりーん@Umi(プロフ) - 蜜柑雨さん» わぁぁお褒めの言葉ありがとうございます!!更新頑張らせて頂きます♪ (2016年9月11日 11時) (レス) id: 969dfe5434 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑雨(プロフ) - とっても面白買ったです!!ほのぼの感が最高です!更新楽しみにしてます! (2016年9月11日 1時) (レス) id: 94c773db22 (このIDを非表示/違反報告)
ぐりーん@Umi(プロフ) - setunaさん» わわ、勿体無いお言葉を!!嬉しい限りですありがとうございます(*´ω`*) 18歳組可愛いですよね!頑張らせて頂きます♪ (2016年9月10日 22時) (レス) id: 969dfe5434 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年8月17日 15時

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