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第一話 ページ3

私、A・セレシィ・ガルワは、とある貴族の一族のその一人である。
家柄はよく、過去にも何人か、王子様の妃となられたお方が多い。
そんな家に生まれたからには、さぞ幸福な人生を送れるものだろう、と考える者も多いが……実際の所、どこの家よりも厳しく、幸福など自慢げに言えるほどではない。


「お前はこの一族の中で一番の出来損ないだ」

「もっと努力はできないの?」


弱音は吐けない。だって、ガルワ一族の令嬢だから。

努力は怠ってはいけない。だって、ガルワ一族の令嬢だから。


「セレシィ様だわ、今日も朝からご機嫌がよろしくないようね」

「お家での御稽古が忙しいのよ、だってあの人、ドゥルーズ王家にお嫁に行くのでしょう?」

「なら大変よね。でも……流石にあれは・・・・・・」


学校に行けば、必ず聞こえてくる陰口。耳は塞がない。俯かない。
姿勢を正して、凛と前だけを見なければ。

そんな時、彼女は現れた。


「転校生の、エリザ・ロワです……! 皆様、宜しくお願い致します……!」


アレン様の視線が釘付けになっているのは知っていた。私にそんな目は向けられたことはないけれど、だから多分、そういうこと。
結局、今まで出会った誰もが私をまっすぐ見なかった。

私だけが、皆と同じになれなかった。
いや、成る運命なんて最初からなかったのかもしれない。
だって、今まで誰が私を見てくれたの?
だって、今まで誰が私を褒めてくれたの?
だって、今まで誰が私を愛そうとしてくれたの?

いなかったじゃない。私だって探そうとしなかったじゃない。
だからこれは私への罰。私が神様から受け取った、今までの報復。

でも。


「……愛されたかった」


願うことは、やめられない。

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ふう(プロフ) - 読ませて頂きました!!もうほんと途中胸痛かったけど、最後ハピエンで良かったです!!何か、自分をみてくれないって思ってたところがえりざ?ちゃんと夢主ちゃん似てるな、って思いました!!素晴らしかったです! (2019年9月13日 17時) (レス) id: 98934c9ea5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:真冬 | 作成日時:2018年1月19日 23時

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