昇降口。 ページ2
放課後の昇降口は、ひとがまばらで静かだった。
私は、上履きをしまおうと靴箱に向かった。
クラスの女の子達のが聞こえた。
その声に、陸は少しだけ眉をひそめ、視線を私の方に向けた。
でも、私は気づけなかった。
そのとき、陸はもう私のことを見ていた——そのことに、私はまだ気づかない。
クラスの女子1「うちらのクラスの名前なんだけあの子、わかるよね?あの子、誰と仲良くしてるんだろ。」
クラスの女子2「あー…確かに。いつも1人だよねぇ、なんか喋りかけにくい子、みたいな感じだよね。」
クラスの女子1「それはちょっとあるよね。でもでも!!陸くんはほんっとうに明るい子だよね」
クラスの女子2「ね、優しいし一緒にいて良いよね。」
悪意も強くない。
名前も出されてない、誰かはわからないのに。
これは、他愛のない会話の一部でしかないのに。
なのに、私の足が絶望でさーっと冷たくなったのがわかった。
胸の奥が痛くて、喉がつまりそうで。
ぎゅっと、手を握ってしまった。
目が熱くなって、耐えきれなくて。
無意識だった。
RK「どうしたの?」
驚いたような顔をして、こっちを向いていた。
陸は、私の握っていた手に視線を落としていた。
RK「帰ろっか、一緒に。」
もう、涙が耐えきれなかった。
「大丈夫です、1人で帰れます。」
せっかく優しくしてくれたのに、私は逃げるように家に帰ってしまった。
その夜、ご飯を食べたくなくて、朝ごはんも食べる気なくて何も食べないで学校に向かった。
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作者名:らら | 作成日時:2025年12月7日 10時




