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なんとなく。 ページ1
なんとなく小学校のころから浮いていた。
プリントを配るとき、私のところだけ「はい、どうぞ」みたいな声がなくて。
机の上に置かれて終わり——そんな日が続いていた。
それは今でも健在だ。
でも、あの日の温もりはずっとこの手に残っている。
あの公園で、仲良くしてくれた陸。
そして、高校2年生になったときのある日のこと。
微妙な時期に転校生が来ることになった。
転校生として現れたのは、すっかり背も伸び、大人っぽい雰囲気をした陸だった。
すぐにクラスに馴染んでいる姿はあの頃と変わらないままで、
だけど、私のことを覚えているかもしれない。そう思った。
でも、何日たっても話しかけてくれる気配はなかった。
窓は雨で濡れていて、いつもは綺麗な夕方のはずがどんよりとしていた。
なんだか、泣きそうになって。誰も私のことを覚えていてくれてないんだと思うと。
だから、手をそっと握った。
安心したのか私の涙は止まってくれた。
あの手の温もりは、静かに私の世界をまだそっと支えてくれている。
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作者名:らら | 作成日時:2025年12月7日 10時




