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写真 ページ5

Aside


私は、自分の部屋に戻り、薬を飲んだ。一回1錠だから、錠剤嫌いの私にとってはありがたい。



私はある1枚の写真を見た。

それは、私とお兄ちゃんが今までに無いくらいに最高に笑ってピースしている写真だった。


お兄ちゃんと1枚ずつ、大切に持っていることを約束した。


今でも……持っていてくれてるかな……?
あの時、助けに来てくれなかったお兄ちゃんを恨んだ。

痛みに馴れていても、痛いものは痛い。

死ぬほど痛かった。中也が来てくれなかったら、私は多分死んでいた。


なのに……。理由も教えてくれないまま消えちゃうなんて酷いよ……。


もう4年が経過している。お兄ちゃんは18歳のときに出ていってるから。

はぁ〜……なにしてるかな……?元気かな?死んではいないはず。(笑)




私が首の包帯を取るときには……、お兄ちゃんと一緒にいれたらいいな……。


ちゃんと向き合うからさ、帰ってきてよ……。

私のお兄ちゃんは、貴方だけなんだよ……?




〜太宰side〜


夢を見た。私の最愛の妹、Aが『お兄ちゃん』と泣き叫びながら、私に手を伸ばしている。

私はその手を取ったっけ……?あれ、思い出せないな……。


なんで今になってこんな夢を……。私は、兄失格だな……。



「あの、太宰さん。」

「どうしたんだい?敦くん。」


「これ、落としてましたよ。」




渡されたのは、Aと1枚ずつ大切に持っていることを約束した、写真だった。



「ケースに入れているということは、汚したくないんですよね?それほど大切な写真なんですか?」



大切か……。


「私が持つ資格などないのだけれどね。けれど……大切だけでは収まりきらないくらいの宝物なのだよ。」


そう……私に持つ資格などない。けれど、絶対に手離せない。
なのに落としてしまうなんて……、嫌な感じだ。





prrrrr


電話が鳴った。



「すまない敦くん。」



私はそう言って、廊下へ出た。




「……なんだ。」



『酷くない?せっかく電話したのに〜』


「もう薬を飲み続けて4年ほど経つ。まだ治らないのか。」


『怖いな〜、そんな低い声で言わなくても良いじゃん〜。……治ると思っているの?』


「なに!?どういう事だ!」



『そのままの意味。そろそろ話してもいっか。俺があの時、Aの首を毒付きのナイフで刺したなんて全くのウソ☆そもそも、薬を飲み続けないと治らない毒なんてあるわけないじゃん!(笑)」


「なに……!?」

真実→←薬



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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 太宰治 , マフィア&探偵社   
作品ジャンル:アニメ
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Rin(プロフ) - 完結おめでとうございます。とてもよかったです (2022年7月16日 0時) (レス) @page27 id: 4ae69cd508 (このIDを非表示/違反報告)
愛実(プロフ) - きえさん» ありがとうございます!トリップ小説にもコメントくれ?本当にありがとうございます! (2016年9月4日 19時) (レス) id: 51dbbb2d03 (このIDを非表示/違反報告)
きえ(プロフ) - めっちゃよかったです!! (2016年9月4日 14時) (レス) id: 3aafe91e2f (このIDを非表示/違反報告)
愛実(プロフ) - 文豪ストレイドッグスさん» ありがとうございます!完結しちゃいました(笑)新作をもう見てくれたんですか!?ありがとうございます! (2016年9月3日 19時) (レス) id: 51dbbb2d03 (このIDを非表示/違反報告)
文豪ストレイドッグス - 完結おめでとうございます!とても面白かったです!!!新作も面白かったです!!! (2016年9月3日 18時) (携帯から) (レス) id: 0b69676c3b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:HQ&進撃 | 作成日時:2016年8月18日 18時

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