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｢この国を助けて、私に何かメリットある？｣
一切の色を映さぬその目を向けて、心底疑問に思うかのようなそれにボンクレーは言葉も出なかった。
この国がクロコダイルに乗っ取られようが、国王が殺されようが、国民が何万人死のうがAの知ったこっちゃない。その戦いの中で麦わらの一味が死んだって少女には興味がない。持ち主を失ったこの船で海を渡るだけ。例え、この国が乗っ取られ、地獄を見ようが私には関係ない。私は何も困らない。
そう、言い放ったのだった。
自分以外の人間に興味を全く示さない。ここまで人に無関心の奴がいるのだろうか。それもまだ年端もない少女がだ。
だが、確かに少女の言っている事はその通りである。この戦いで麦わらの一味が全滅して、アラバスタはクロコダイルの手に堕ちて、王女も国王も国民も死んだとしても、少女の人生は何も変わらないだろう。誰が死のうと少女には関係ない。何故なら、少女は人と一切の関係を持っていないから。
"がらんどう"故に、人が死んで悲しいも寂しいもないのだ。
｢中にいるオネーサンもそう思うでしょ？｣
Aはいつの間にやらこの船に乗り込んでいたロビンに問いかけた。少女の今の声量では中にいる人には聞こえないだろう。中にいる人物が場所を選ばずに体の一部を咲かせる、なんて能力を持っていなければ。
彼女は咲かせた耳から会話を聞いていた。そして、ゆっくりと口角を上げるのだった。
ただ、彼女もボンクレー同様にAを寂しい奴だと思った。人を避けて、孤独の中で生きる少女を自分と重ねた。少女もまた、自分と同様で何かから逃げている様に思えた。
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チョコレート(プロフ) - きゃーぽんさん» ありがとうございます！面白いと思っていただけるよう、これからも頑張っていきます！ (2021年10月18日 1時) (
レス) id: 077184ce48 (このIDを非表示/違反報告)
きゃーぽん(プロフ) - 面白くて一気に読みました！これかも頑張ってください！ (2021年10月18日 1時) (レス) id: 0aee990b2e (このIDを非表示/違反報告)
チョコレート(プロフ) - 水無月碧音さん» ありがとうございます！！まだまだ未熟者ですが、楽しんでいただけているようで私も嬉しいです！ (2021年10月16日 4時) (レス) id: 077184ce48 (このIDを非表示/違反報告)
水無月碧音(プロフ) - とっても面白いです！繊細な文章で、読んでいてとてもワクワクします！応援してます、頑張ってください!! (2021年10月15日 21時) (レス) @page17 id: 8595db9a5d (このIDを非表示/違反報告)
チョコレート(プロフ) - 星猫さん» んー、結構色んなアニメ知ってると思います！ (2021年10月14日 16時) (レス) id: 077184ce48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チョコレート | 作成日時：2021年10月12日 19時
