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サニー号のダイニングにAの盛大なため息が木霊した。ひどく疲れた様子で、目元には薄らと隈が浮かんでいる。そして、この船の者ではない骸骨が一名。バレたら厄介だと悟ったAは彼らに見つかる前にそそくさと部屋に入ろうとした所を、ルフィに捕まった。
｢寝かせろ｣と無言で訴えかけるAなど知らんこっちゃないルフィに強制連行されるがままダイニングへ。それから興味もない骸骨の話に耳を傾けた。
･
わらわらと船を降りていく麦わらの一味を見送ってAは眠りについた。この船がAにとって安息の地となった訳ではない。ロングリングロングランドからまともに寝ていなかったツケが回ってきたのだ。つまりは単純に眠いから。
しかし、少女が深い眠りに着くことはなかった。物音がすれば少女は目を覚ます。たとえ、この部屋でない扉の開く音だろうと少女は意識を浮上させる。そして、少女は気配を感じ取ることに長けていた。特に敵意や殺意を抱いた気配には敏感である。だから、少女はこの船に来た男の存在にも気付いた。
｢今日は珍客が多いな。骸骨の次は七武海か…｣
濁った目の先には悪魔やドラキュラといった人ならざるものを連想させる人間離れした容姿をもつ巨漢。王下七武海の一人、ゲッコー・モリアはAの姿を認識すると、その口を三日月に変えて笑った。獲物を見つけた獣の如く、その目をギラりと光らせた。
モリアの独特な笑い声がサニーを包む。刀を構える少女の目に温度はなかった。少女もまた"相手を殺す"という思考に支配されていた。
どんな巨漢であれ、人は人。急所は変わらない。少女は狙いをモリアの首に定めた。地面を蹴って、モリアの首まで目指すが、その刃がモリアの首に届く事はなかった。突然の光に反射的に目を細めた瞬間、何かを切った金属音が響く。
刹那、少女は魂が抜けたかのように甲板に倒れた。モリアは満足気に笑っては、手元の影を眺めて船を降りた。
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チョコレート(プロフ) - きゃーぽんさん» ありがとうございます！面白いと思っていただけるよう、これからも頑張っていきます！ (2021年10月18日 1時) (
レス) id: 077184ce48 (このIDを非表示/違反報告)
きゃーぽん(プロフ) - 面白くて一気に読みました！これかも頑張ってください！ (2021年10月18日 1時) (レス) id: 0aee990b2e (このIDを非表示/違反報告)
チョコレート(プロフ) - 水無月碧音さん» ありがとうございます！！まだまだ未熟者ですが、楽しんでいただけているようで私も嬉しいです！ (2021年10月16日 4時) (レス) id: 077184ce48 (このIDを非表示/違反報告)
水無月碧音(プロフ) - とっても面白いです！繊細な文章で、読んでいてとてもワクワクします！応援してます、頑張ってください!! (2021年10月15日 21時) (レス) @page17 id: 8595db9a5d (このIDを非表示/違反報告)
チョコレート(プロフ) - 星猫さん» んー、結構色んなアニメ知ってると思います！ (2021年10月14日 16時) (レス) id: 077184ce48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チョコレート | 作成日時：2021年10月12日 19時
