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空から帰還後、麦わらの一味はデービーバックファイトなるものを行う事となった。フォクシー海賊団ＶＳ麦わらの一味で競技を競って負けたチームは勝ったチームに仲間を奪われる、というルールのゲーム。その競技に一体何の意味があるのかは不明だ。競いたいのならば仲間まで奪う必要はあるまい。
何とも海賊らしいゲームである。
しかし、それもAには関係ない。元より他人に興味を示さない上に少女は麦わらの一味の人間ではない。ルフィや他の面子からしたらAは確かに仲間なのだが、本人が首を縦に振らないのだ。
ただの居候として船に乗っているだけであって、一味に名を連ねてはいない。ことある事に仲間である事を否定するAにナミやチョッパーは寂しさを感じていた。
そういう訳なので少女がそのデービーバックファイトとやらに参加する事はなかった。フォクシーらも形容しがたい不気味さを持ち、死んだ目をした少女など眼中になかった。何より、この少女と関わってはならないと本能が叫んでおり、少女がこのゲームに参加しない事に安堵すらもした。
｢あら、デービーバックファイトに興味があるの？｣
珍しく船から降りた少女にロビンは声をかけた。こういった意味の無いものにAが興味を示すなんて珍しいと思い尋ねればそうではないと否定した。少女がどう動こうが少女の勝手だが、単純なロビンの興味本位でそれならば何故船を降りたのか問いかければ｢散歩してくる｣との事。
このだだっ広い草原を歩こうとも少女の興味を引くものはないだろうに。それでもロビンは少女の好きにさせた。
｢だいたい私が意味の無いもんに興味無いなんて察しがつくんでないの？｣
｢それもそうね。｣
｢
相変わらずの抑揚の無い口調に深淵の目を浮かべて歩き出してしまったAの背中をロビンは見つめていた。
少女の口からそんな考えが出た事に驚いたが、その少女を子供として見てはならないのだという事を改めて知った。
ロビンもこの勝敗に頓着はしない。
ゾロであれば、決まった事ならば潔く腹を割るところだろうが、誰もがゾロの様に竹を割った感性を持っている訳ではない。
少女は上辺だけの言葉に踊らされはしない。
誰よりも周りを見て、本質を見抜けるのは実はAなのかもしれない。
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チョコレート(プロフ) - きゃーぽんさん» ありがとうございます！面白いと思っていただけるよう、これからも頑張っていきます！ (2021年10月18日 1時) (
レス) id: 077184ce48 (このIDを非表示/違反報告)
きゃーぽん(プロフ) - 面白くて一気に読みました！これかも頑張ってください！ (2021年10月18日 1時) (レス) id: 0aee990b2e (このIDを非表示/違反報告)
チョコレート(プロフ) - 水無月碧音さん» ありがとうございます！！まだまだ未熟者ですが、楽しんでいただけているようで私も嬉しいです！ (2021年10月16日 4時) (レス) id: 077184ce48 (このIDを非表示/違反報告)
水無月碧音(プロフ) - とっても面白いです！繊細な文章で、読んでいてとてもワクワクします！応援してます、頑張ってください!! (2021年10月15日 21時) (レス) @page17 id: 8595db9a5d (このIDを非表示/違反報告)
チョコレート(プロフ) - 星猫さん» んー、結構色んなアニメ知ってると思います！ (2021年10月14日 16時) (レス) id: 077184ce48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チョコレート | 作成日時：2021年10月12日 19時
