食事＊５６＊ ページ7
「大倶利伽羅殿と鶴丸殿の本体に違いありません。しかしそれは、“今の彼ら”の本体ではない」
『･････それって』
一期さんは目を伏せながら、小さく頷いた。
「実はいくつか前の審神者が、彼らをもう一振りずつ鍛刀したのです。もちろん、あの二振りはそんなこと知りません。審神者自身が内緒にしていたことですから」
『どうしてもう一振り････その言い方だと、意図的に鍛刀したんですよね？』
「ええ。その審神者は所謂引きこもりというやつでして･･･自分の気に入った刀をずっと部屋に置く方だったのです。ですが事前にあの二振りのことを聞いていたんでしょう、審神者は彼らを部屋に置くことを拒否しました。しかしあの二振りをどうしても部屋に置きたい････そこで審神者が行ったのが“もう一振りずつ鍛刀すること”でした」
その審神者について話す間、一期さんは暗い表情をしていた。
そのせいか、その時の審神者がどういう人か薄々分かってしまう。
きっとその人も･････。
「最初は何の問題もありませんでした。････しかし数日後、審神者はその二振りに暴力を振るうようになりました。少しでも気に入らないことがあれば全て二振りのせいにし、当たり散らしていたのです。わざわざ刀を没収して、抵抗されないのをいいことに、あの男は････！！」
『････』
「･････すみません、少し取り乱してしまいました。･･･そしてついには＿＿＿＿＿＿＿＿＿彼らを、折ってしまったのです」
『その審神者は･･･』
「三日月殿が始末を致しました。･･･あの方も、審神者の行動に嫌気が差していたようです」
『そうですか････それで、今回一期さんはその二振り目の彼らを･･･』
「･･･はい。折られてツライ彼らを、更に折って苦しめるなど････ッ」
『一期さんは、彼らを救う為にしたんでしょう？その思いはきっと、折られた彼らにも届いています』
「主殿････」
一期さんは「ありがとうございます」と、深く頭を下げた。
『いいんですよ！頭を上げてください･･･！』
「はい。････それでは、今度こそ彼らを救いましょう」
犠牲になった刀達の分まで。
.
.
.
.
『！大倶利伽羅さん、鶴丸さん！！』
「鶴丸殿は気絶しているだけのようです。しかし大倶利伽羅殿は････ッ」
『っ････大倶利伽羅さん！目を覚まして下さい！！』
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にゃ - っぐぅ…なんか辛くなってる…個人的ですがハピエン期待してます…(泣) (2023年2月11日 15時) (
レス) @page29 id: eb220bc671 (このIDを非表示/違反報告)
こんるり(プロフ) - おぉぅ……！！辛い展開になっている…… 個人的にはハッピーエンドを期待しています！更新無理しない程度に頑張ってください！！ (2020年1月10日 19時) (レス) id: 7bb9678102 (このIDを非表示/違反報告)
みかづち(プロフ) - 緑@黒太宰さぁぁん！さん» コメントありがとうございます！更新頑張っていきます！！ (2019年6月13日 15時) (レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
緑@黒太宰さぁぁん！ - 続編おめでとう御座います！久しぶりに見に来たら2が出ていて驚きました！うわぁぁ！！一兄達の関係や鶴さん、伽羅君続きが気になる…此からも更新頑張って下さい*^_^* (2019年6月8日 18時) (レス) id: a246b0d986 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかづち
| 作成日時：2019年6月1日 20時
