食事＊７５＊ ページ26
「っ〜〜〜〜！だから、俺はあんたが･･･！！」
好きだ、と弱々しく吐かれた言葉。
初めて見た彼の照れた顔。
刀と審神者が付き合うというのは結構あることだけど
ブラック本丸でそういうことが起こるのは滅諦にないらしい。
そうこんのすけが言っていた。
『ほ、本当に私なんかでいいんでしょうか････？』
「「なんか」じゃない。「あんたじゃなきゃダメ」だ。･･･本当は俺も伝える気なんかなかった。だがあんたがしつこく構ってくるから抑えられなくなったんだ。････責任、取ってくれるんだろう？」
ああ、そんな会話もしたっけ･･･。
なんだか、全てが遠い昔のように思える。
「･･･本当に大丈夫なのか。霊気がかなり薄れているぞ」
『今こんのすけに原因を調べてもらっているところなので･･･でも大丈夫です』
「あんたはいつも根拠がないくせに大丈夫だと言うな」
『うっ･･･ご、ごめんなさい･･･』
「あんたのことを心配する刀は多い。無闇に突っ走るな」
『はい･･･』
そういえば少し前にも、鶴丸さんに同じようなことを言われたなと宙を見る。
ここ二年、彼らは人肉を食べなくても平気な様子だった。
逆に私はどんどん体調を崩していって･･･
関係があるかは分からないけど、これ以上迷惑をかけるわけにはいかない。
長義さんに聞いた方がいいのかな････？
.
.
.
.
「････なるほど」
銀髪の男は小さく頷く。
目の前の管狐は困ったように画面を見つめていた。
「やっと原因が分かったと思ったら･･･はぁ････」
「どうしましょう･･･これは････」
「審神者に伝えるしかないだろう。･･･こんな最悪な形で再会したくはなかったのだけれどね」
「････あの二振りは、」
「刀解。･･･以外の選択肢があるのかな？」
長義はそう言いつつも、どこか諦めきれない自分がいた。
「(あの本丸は大丈夫だと思ったのに･･･まさか、審神者の体調不良があの二振りのせいだなんて)」
幸せそうだった。
誰もが笑っていた。
あんなに淀んでいた瞳が輝いていた。
二振りは希望を取り戻していた。
だからこそ･･･
「こんな結末、あんまりじゃないか････」
「･･･長義さま」
「････分かっているよ。仕事だからね」
幸せは、突然崩れるものなのだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 152人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にゃ - っぐぅ…なんか辛くなってる…個人的ですがハピエン期待してます…(泣) (2023年2月11日 15時) (
レス) @page29 id: eb220bc671 (このIDを非表示/違反報告)
こんるり(プロフ) - おぉぅ……！！辛い展開になっている…… 個人的にはハッピーエンドを期待しています！更新無理しない程度に頑張ってください！！ (2020年1月10日 19時) (レス) id: 7bb9678102 (このIDを非表示/違反報告)
みかづち(プロフ) - 緑@黒太宰さぁぁん！さん» コメントありがとうございます！更新頑張っていきます！！ (2019年6月13日 15時) (レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
緑@黒太宰さぁぁん！ - 続編おめでとう御座います！久しぶりに見に来たら2が出ていて驚きました！うわぁぁ！！一兄達の関係や鶴さん、伽羅君続きが気になる…此からも更新頑張って下さい*^_^* (2019年6月8日 18時) (レス) id: a246b0d986 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みかづち
| 作成日時：2019年6月1日 20時
