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「まっ、じゃあこの店も危ないのかねぇ?」

「危険は……珈琲の苦味と同じです。覚悟ある者にとっては……それもまた風味。」



店長がなかなか渋いことを云う



「流石店長、渋い。コーヒー一筋三十年。」

…と谷崎くんが。


「石鹸を使っても手から珈琲の匂いが取れない男。」

…と乱歩さん




「他に特技が……ありませんから。」




「渋い」

『不器用系伊達男。』






談笑する私たちだったが、其れを見る人影に気づくことは無かった。







翌日、今回も調査員の皆とお昼休みが被った為、一緒にうずまきへと行く





『今日は何食べようかな〜』


「僕は今日もカレー!」



「そう云えば考えたのだけど、一階にこんな寛げる店があるのが悪いのでは?」

「そんな……」




太宰さんの言葉に敦くんは「そんな事を云わないで下さい」とでも云いたかったのだろうか。途中で言葉が止まった。






何故なら、中に入ったうずまきは椅子や観葉樹は倒れ、窓も割れ、あちこちに傷が入る等、荒れていた。







「店長!」




誰かが叫ぶ。店の奥には店長が蹲っていて、その途中のテーブルの下にはおばちゃんが隠れていた。





「知らない奴等が探偵社員を出せって…行成………」





おばちゃんをひとまず窓ガラスがないか確認した椅子に座らせる。






「太宰さん、店長の……指が。」





その声に店長の方を見ると、手の方が血で濡れており、親指の……爪が無かった。






「大した傷じゃ……ありません。皆様が御無事で……善かった。」










私たちの思いは合致した。







“早く敵をブッ潰す。”____と。

3→←Slap the Stick



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作者名:ペネロッペ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Mayakaahah/  
作成日時:2022年10月5日 11時

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