【ドラゴンボール】甘美な恐怖を召し上がれ【怪談レストラン】 (ページ2)

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日曜日。

その日は朝から、どしゃ降りだった。

人々が傘を差して歩いたり、駆けている中、5人の男は傘を差さずに走っていた。

「ったく、どうして傘忘れるんだよ！！」

「しょーがねえだろ！！天気予報、当たると思わなかったんだから」

「お前ら、喧嘩するなよ…」

「今はそれより、早く家に帰ろうぜ！！」

「うむ…仕方ない。お前達、飛ぶぞ！！」

すると、5人組の体が宙に浮き、ものすごいスピードで飛んだ。

あっという間に、目的地に着いた。

そこは、古めかしいが趣がある、大きな和風の家だった。

「ただいま、レン」

びしょ濡れの5人を、一人の少女が迎えた。

「ちょ、どうしたの？びしょびしょじゃない！！タオル持ってくるから、待ってなさい」

レンと呼ばれた少女は、急いでタオルを取りに行った。

緑色の長いポニーテールが背中で揺れた。

タオルを持ってくると、5人に手渡す。

「サンキュー、レン」

「うっ、寒っ…」

「早くお風呂に入って。風邪引く前に」

寒さで震える5人を、お風呂場に連れて行く。

浴室はポカポカ温かく、浴槽には乳白色の湯が張られていた。

「やったぜ～！！生き返る～」

「はあ…助かったぜ」

「ありがとな、レン」

「…別に」

頭を撫でられて、レンの顔が仄かに赤くなった。

5人がお風呂に入っている間、レンは5人の服を洗濯したり、温かいスープを作ったりしていた。

(…明日はもっと忙しくなるわね…)

レンはふと、テーブルに置いてある手紙を見た。

そこには、こう書かれている。

『○○小学校、教員募集』

「…今の仕事だけじゃ、あいつら養えないものね…」

すると、廊下をどたどたと走る音が響いてきて、ガラッと障子が開けられた。

「レン～、着替え何処だ？」

「熱～…レン、お湯熱過ぎだぜ」

「レンちゃん、お風呂上りのアイスちょうだい！！」

「さっき、寒い寒いって言ってたのにかよ？」

「ふう、良い湯だったぞ！！」

そこに現れた5人を見て、レンは固まった。

5人全員、上半身裸で、下もタオルを巻いた状態だったのだ。

「あ…あんたら～…服着ろ！！服！！」

レンは顔を真っ赤にして、着替えを乱暴に5人に放り投げた。

「うわっ！？何怒ってるんだ、レン？」

「怒るわよ！！急にそんな恰好で来るな！！」

「ん？俺達の美しい肉体に見惚れたのか？」

「首絞めるわよ…」

雨が屋根を叩く中、5人と少女の声が、屋敷に響いた。