05:鈴風とカー ページ5
お酒を準備していたAも、シノの歌を聴いて、呆然としていた。
(すごい迫力ある歌声だったな…それに、すごく綺麗な歌声だった)
ボンヤリと立ち尽くしているAの肩に、スルスルと尻尾が伸びた。
カーが、Aの肩に尻尾を回した。
「どうしたの？あの子に見惚れちゃったのかな？」
「う、うん…あの子、すごい綺麗な声だった」
Aの言葉を聞いて、カーは目を細める。
「ふ〜ん…アタシはAの方がずっと歌が上手いと思うけどねえ」
「えっ？」
それを聞くなり、Aの頬が赤くなった。
「そ、そんな事ないよ」
「謙遜しなくていいよ。アタシはAの声の方が好きだよ」
告白めいた言葉に、Aは恥ずかしくなってくる。
その耳元で、カーが囁く。
「この後、二人きりで楽しい事しようよ…」
「ふぇっ…？」
刹那―――。
「ねえ、お姉さん！！オーダーしていい？」
シノがひょいっと顔を見せた。
カーはAから離れる間際、Aの頬にそっとキスした。
「また後でね…」
幸い、シノにはその瞬間は見られる事はなかった。
それでも、Aは顔を真っ赤にしていた。
「お姉さん、大丈夫？顔真っ赤だよ？」
「あ…だ、大丈夫！！ごめんなさいね…えっと、ご注文は？」
「えっと〜、オムライス！！半熟でトロトロのやつお願い」
「かしこまりました」
Aは恥ずかしさを振り払って、オムライスを作り始めた。
シノがオムライスの出来上がりを待っていると、
「失礼、お嬢さん。隣、いいかな？」
そこに来たのは、筋骨隆々のガストンだった。
「シノちゃんって言ったっけ？この後、予定あるかい？良かったら、俺の仕留めた鹿の角を
一緒に見ないか？」
「ガストンさん…ナンパは止めてくださいよ」
Aがたしなめると、ガストンは肩を竦めた。
「厳しいねえ、Aちゃん。俺はただ、この子にこの町を知って欲しいだけさ」
「節操のない男ね〜。またナンパ？」
すると、クルエラがやってきて、シノの肩を掴んで、ガストンから離した。
「気を付けなよ？この男、女好きだからさ」
「失礼だな、クルエラ。俺はそんなに軽い奴に見えるのか？」
「自覚無しかい…おめでたい男だねえ…」
クルエラはそっと、シノをガストンから遠ざけた。
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まー(プロフ) - すごく良いと思います！良かったら合作しませんか？ (2020年4月28日 20時) (
レス) id: 25d5908286 (このIDを非表示/違反報告)
森田菜々子 - この前は私の夢主達が作ってるので『うちの子達との故郷の世界の紹介』を見てくださいね。 (2018年5月30日 18時) (レス) id: f610c408d6 (このIDを非表示/違反報告)
森田菜々子 - この作品が凄く良いです…!!ワルねこさん、更新頑張ってください!! (2018年5月17日 16時) (レス) id: f610c408d6 (このIDを非表示/違反報告)
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