コンビネーション【短編集】 (ページ24)

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ねぇ。【石川】ページ24

あたしは悩んでいる。
よく遊ぶメンバーの末っ子の件で。

石「ねぇ、」

「なに？」

石「なんもない！」

「はぁ…(-_-)」

この子は一体何を考えてるんだろう。
ってふと考える時がある。

今みたいに、「ねぇ」って呼ぶわりに
用件は特になし。これなに？？←

呼ぶわりに何もないと言って、
すぐどこかへ飛んでいく。
大体彼が行くのはマサさんのところ。

でも生憎、マサさんはあたしの隣にいる。

柳「俺が無理だと将平さんとこ行くんだ(笑)」

「マサさん、祐希って…一体何を考えてるんでしょう？」

柳「えー、そんなの分かんないけどなー。多分、特別なんじゃない？」

「と、特別！？」

柳「そう。特別。Aはそんな事ないって思うかもだけど、案外祐希って、Aちゃんの事信頼してるし？」

「まさかぁ(笑)」

柳「いや、ガチ(笑)」

マサさんがあまりにも
真面目な話をするから驚いた。

石「ねぇ！」

「わ、びっくりしたー…なに！」

石「なんもない！」

「祐希、あんたそれなに？話もないのになんで呼ぶの(笑)」

石「…喋りたいから」

「え？」

石「俺もAちゃんと喋りたいから！」

「普通に話しかけてくれればいいのに」

石「何話していいかわかんないから」

「そんなこと言われても…」

石「でも、マサさんと話してるの見てたら…俺もって思うんだよ。ごめんね？」

「いや、別に謝らなくても…」

石「俺とも話して(笑)」

「今話してるし…」

石「あ、そうだね！(笑)」

最年少、よくわからん。(笑)

石「Aちゃん、」

「はい、」

石「俺、結構ガチだからね？」

「うん…え？何が？」

石「マサさんには絶対負けないよ！」

「だから何が！」

石「ぜんぶ！」

満面の笑みでそう言った祐希。
何が勝負をしてるのか。
よくわからないけど、
最年少の頭の中は一体どうなってるのか、
気になって仕方がないところ。

柳「俺を巻き込むなよ…」

石「負けたくないもん、マサさんだけには」

柳「なんだそれ(笑)」

ふたりのこんな会話を
あたしは知る余地もなかった。