きっと、支える。【石川】 ページ14
「世界を見据える逸材」
「日本の大エース」
その彼は、プレッシャーを感じない人。
「わお、祐希祐希!また新聞一面!!」
石「んー?そっか」
「そっかって…嬉しくないの?」
石「嬉しいよ?でもそんなに(笑)」
「えぇ!?なんで!?」
石「…だって、」
「ん?」
練習後、コンビニで買ったスポーツ誌に
どどーんと乗ってた祐希。
喜ぶだろうと思って見せたら、
意外にも祐希は少しだけ不満そう。
「祐希…?」
石「…俺だけじゃない」
「えっ?」
石「俺だけじゃ、バレーはできない」
「…うん、そうだけど」
石「この間の大会もそう。俺1人で優勝したようなこと言われたけど…そんなこと言われたって嬉しくないよ」
「祐希…」
石「誰かがレシーブ上げてくれて、臣さんが俺にトスを上げてくれて…やっと俺は点数を取れるんだもん。俺のスパイクがブロックされた時は、マサさんがもう一回打って点数取ってくれる。…俺だけの力じゃ、世界なんて届かない」
「チームでやるものだからね、バレーって」
祐希はプレッシャーにも、
緊張にも今まで打ち勝ってきた。
でも、新聞やニュースで取り上げられる度に
目に見えない重圧を抱えてたんだ。
石「こんなこと、Aちゃんに言ったって仕方ないのにね。なんか…話したくなって。…あ、でも今話したことは内緒だよ?こんなこと誰にも言ってないから!マサさんの耳に入ったら怒られちゃう。甘ったれんなって」
「…別にいいんじゃない?」
石「…?」
「重圧抱えてる、不安なんだってなんで言えないの?マサが祐希をバカにするわけないでしょ?祐希がいて、みんながいる。みんながいて、祐希がいるんでしょ?あたしもそうだよ?こんなあたしがって思うことたくさんあるけど、それでも頑張りたいって思う。
祐希だって、弱音くらい吐かなきゃやってられない時あるでしょ?」
石「…」
「祐希の周りにいる人は、すごくいい人なんだから。みんなを信じてみたら?」
石「ありがと、Aちゃん」
「ニュースも新聞も、祐希のいいとこばっか見せてるんじゃないもん。悪いとこもしっかり見せて、でもそれを克服してく今があるってちゃんと伝えてくれてるんだから!変なこと気にしちゃだめ!」
石「…うん!ありがと!よかった、Aちゃんに話せて!」
見えない重圧、プレッシャーに
押し潰されそうになった時、
あたしなりに君を支えたい。
そう思いました。
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透明人生(ライフ - はじめまして!将平さんかっこいいですよね!笑笑私も大好きです(∩´∀`∩)また将平さんのお話が出来ることを楽しみにしています(*^^) (2018年6月23日 15時) (レス) id: 78812596b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴっぴ | 作成日時:2017年9月18日 11時