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誘惑の香り ページ50

「…んんっ」


夜、お風呂から上がって部屋に帰るまでの道のり…そんな声が聞こえた。


「お、おばけ…?」


え、やだやだ。おばけいるの?


「…A」


「ひいっ!」


ビクッとしてゆっくり後ろを振り向く。


「…なんだ、炭治郎。」


夜って怖いからおばけかと思った。
鬼は切れてもおばけは切れないから怖い。


「あ、お、驚かせてごめんな…」


「?…うん」


何か変。
炭治郎、顔赤いしポーッとしてるし…


「熱、あるの?」


そっと炭治郎の頰に手を当てる。


「え!?あ、違うんだ…その、」


「うん?どうした」


喋り方も頼りない。
いつもの炭治郎じゃないみたい…そうゆうとこも好きだけどさ!


「甘い、香りがして…」


「甘い香り?」


そう言うと真っ赤な顔をした炭治郎がじっと私を見たままゴクッと喉を鳴らした。

な、何この感じ…


「ごめん、我慢出来ないかも…」


「え?何が?」


何故か謝られて混乱する私の唇に炭治郎が噛み付くように口づけをした。


「んんっ!?」


突然すぎて抵抗出来なかった。


「…A、A」


私を呼ぶ声に頭がクラクラする。
長い接吻が終わって離れると炭治郎はそのまま私を見つめる。


「…っぷは、はあ」


いやあ、長かった。
なんて呑気な事を考えながらも顔が熱い。


「ご、ごめん」


自分の口に手の甲を当てた炭治郎は慌てて走って行った。


「…いいよ?」


訳もわからずその後ろ姿にそう言っておいた。


…どうしたんだろう炭治郎。
力が欲しかったのかな?

あれ、でも今日は任務ないんじゃなかったっけ。


「部屋に帰ろう」


とりあえず考えるのが面倒だからやめた。


まだ乱れる息を整えて部屋に入っ…た、んだけど。


「…部屋間違えたかな」


「遅かったな」


「私の部屋って天元さんの屋敷と繋がってるんですかね」


何故に私の寝台の上でくつろいでるのですか。
あなたの家ですか。


「まあ、来いよ」


「人の布団!」


と言いつつも行く私は優しい。


「…ん?お前、香り袋持ってんのか」


近寄ると天元さんがそんな事を言い始めた。


「いえ?」


「なんだ、この匂い」


え?私臭い?お風呂はいったけど…
自分の腕を匂ってみたけど臭くなかった。


「…クラクラする」


天元さんの言葉に首を傾げた。

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作者名:enen♪ | 作成日時:2020年3月29日 12時

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