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【番外編】キメツ学園 ページ49

「…ドキドキする?」


バチンッ


と色っぽい顔で聞いてくる先生に平手打ちをお見舞いしてやった。


「離れて」


「いってぇ。馬鹿力…」


頰を抑えながら私を見る宇髄先生が女子っぽくて笑いそう。


「宇髄、テメェ」


なんて思ってると恐ろしいくらい低い声が職員室に響き渡って…


「いい度胸だなァ」


「げ、不死川…」


めっちゃ怒ってる。
すごい怒ってるじゃん。


「そいつが誰のものかァ分かってんのかァ!?」


…いや。なんの話?
も、ものって?


「俺のものだろ?」


「ぶっ飛ばすぞテメェ…俺のだァ」


このふたり、オヤツの取り合いでもしてんのかな。


「…ものって?」


まあ、まさかね。
いくら話の流れ的に考えても、さすがにね…


「お前だろ」


宇髄先生の言葉を聞いた瞬間私の中で何かが壊れた気がした。いや、壊れた。

私は物じゃないっ!


「本当に勘弁して」


とにかくこの2人通報していい?
生徒の取り合いする先生ってどうなの?


「A、今すぐこっちに来い」


と不死川先生。
…いや、下の名前で呼んじゃってるね。


「幸月です」


「将来は不死川になるっつっただろォ」


「いつ言ったんだよ」


私が記憶喪失してない限り言ってない。
絶対に言ってないから宇髄先生も"言ったの?"みたいな顔しないでほしい。


「とにかく、Aは俺ものだ」


宇髄先生に抱き寄せられたので脇腹を殴ったけど筋肉の化け物には効かなかった。


「あァ?その手を退けろ」


宇髄先生とは反対側の隣に来た不死川先生が私の手を掴む。


「おいおい、離せよ」


「こっちの台詞だァ」


暑苦しい。


「…もう、どっちでもいい!」


そう言いながらふたりの体を押し返した。
まあ、動かなかったけどね!


「それは許せねェ」


「こうなったら派手にハッキリ決めてくれ」


じっと見つめてくるふたりの教師。
…クビにしたら?ねえ、訴えたい。


「おい、早くしろォ」


イライラしたいのはこっちなんだけど。って言ったら殴られそうだからやめておくね。


「…冨岡先生かな」


なんて心にも無いことを言うと
ふたりは離れて冨岡先生を殴りに行った。

ごめんね。


だから、私は炭治郎と結婚するんだって。

誘惑の香り、←美味しいよ



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作者名:enen♪ | 作成日時:2020年3月29日 12時

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