超特急のお気に入り

◯Powerlessness 1 ページ46

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匠海「へぇ…そうゆうことね笑」






『うん…』






久しぶりに二人肩を並べる帰り道





匠海に昨日のこと相談するのは変だとは思ったけれど




私の一番の理解者はやっぱりコイツで







匠海「…また二人でどっか行ってみたら？

ご飯でも、

ショッピングでも…


Aはもっと太陽さんのこと知った方がいいよ」






『知ってるもん！オタクだよ？！』





匠海「それはまた違うだろ


彼女として…あの人のことを理解するべきだ」





匠海が急に立ち止まり私と彼の間に距離ができた






『…へ？』





匠海「…人の気持ちに永遠なんてそうはないよ



強く熱すれば熱するほど、


すぐ尽きる…




Aは太陽さんの好意、もっと大事にすること。


分かった？」







………お母さんかよ






『…わかってるよ

匠海、ありがとう』






匠海がゆうならそれが正しいんだ




それだけ匠海は昔から正しかったんだもん







『…ふぅ、着いた！


匠海！ゲームしよ！オールナイトゲームしよ！』





いつものようにオールコースへ勧誘する






匠海「駄目、言っただろ？


お前は本当、男を簡単に部屋に上げるな」





匠海のデコピンで脳みそが揺れてる






『へ、でも匠海でしょ？


他の人上げてないから大丈夫！』





匠海「それだよッ！！！！！」






匠海からこんな大声聞くなんて思わなかった



ビクッと肩を揺らす





匠海「…俺だって男なんだよ



お前の近くに居ると何も感じない訳無いじゃん？



お前の事欲しいって思うに決まってるだろ…っ」





匠海は男



私は女






分かってるでも…





私にとって匠海は、欠かせない存在で


近くにいないと駄目な存在で






匠海「…俺、お前の近くにいれること嬉しいんだ


頼ってくれるたび、名前呼ばれるたび、



すっげえ嬉しいんだ…



でも最近おかしいんだよ…段々太陽さんに染まるお前が……怖い



…ごめん矛盾してるの分かってる



でも…好きだから…苦しい…っ」







私は匠海の震えた声を聞いて




切なげな顔を見て




動けずにいた






今まで匠海は私が弱ったら支えてくれてたのに





私は匠海に何も出来ない






何かをすれば壊してしまいそうで





怖い…






不甲斐ない…








気が付いたらもう匠海は居なくて




重い足取りで家に着き




そのまま電気もつけず布団に包まり




ぎゅっと目を閉じた







私はなんて無力なのだ

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