超特急のお気に入り

○I fall in love…？ 1 ページ29

〜拓弥side〜





今日の仕事を全て済ませ



鏡の前、コートを羽織り眼鏡をかけ



簡単に前髪を整える





海「あれ？お出かけ？」




ポケモンのゲームに夢中の海が画面から目を離さずに放った




拓弥「…うんまぁ」




太陽「誰とー？」




拓弥「最近できた友達」





太陽には悪いが、


ついてこられちゃ用事は果たせない


当たり前にやましい関係じゃないし


今回は許して




稜雅「てかいつも通りの拓弥じゃん？

なんで海はお出かけって分かったの？」




これまたゲームに夢中な稜雅が言った


ゲームはゲームでも海とは違うジャンルだけど






海「…んー？

俺拓弥のことなんでも知ってるからね笑」




此方を見た海はとても余裕そうに微笑んだ





なんだ？





拓弥「…あ、時間やべ。

じゃ、お疲れ」






「「「お疲れ！！」」」






メンバーの声を背に、



頭のおかしい8号車との待ち合わせ場所へ急いだ









.




.







20分足らずで南改札に到着


改札を出て


まだまだ人通りの多い渋谷を見渡す






拓弥「…ハァ


あの馬鹿…」





ケータイをいじっているのか


向こうは周りに目もくれていないけど


…何人も男が見てんぞ






目立たない格好って言った…のに




いや、ちゃんとキャップも被ってるし




マスクもしてる




黒のオーバーパーカーにスニーカー






拓弥「…ガキ臭い格好」






本当、目立つんだよなお前は






出来る限り周りに顔が見えないよう


マフラーを目の下まで上げ





渋谷に溜まる男共の


注目の的になっているにもかかわらず


相変わらずケータイに夢中な彼女のキャップのツバを


ノックした







『あ！！拓弥さん！』




俺を見上げた彼女は


マスクをしていても凄く笑っていることが分かった






拓弥「…ここじゃ人多いし


場所変えよ」





『ぬぁ！？ちょ！犬じゃないんですから！

引っ張らないでくださいよ？！


く、くるし…


…や、拓弥さんの犬もありだな…

拓弥さん〜新しい性癖が開けそうです〜』







構わず白いモコモコのストールを引き

行きつけのBARに向かった







.

.





『ほえ〜…』



拓弥「何飲む？」



『とりあえず生で』



拓弥「居酒屋じゃねーんだよ」





きょろきょろと周りを興味津々で見渡す





いやいや無いわ





俺がこの前遊んだ女はもっと…





大人で




『夜景が眩しい！！』




落ち着いてて





…つまんない女

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