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「A〜おはよう!」

「…?おはようございます。」





いつもなら、部屋の前で彼女を待ち伏せ、「今日も可愛いね!付き合う?」と彼女を口説きながら抱きついてくるのに、その日最初に会ったのは校内の廊下。彼は軽く手を挙げながら彼女に声をかけると、そのまま素通りしていった。





「え……何今の。」





その様子を見ていた釘崎達は、いつもと違う彼のAへの対応に驚いていた。





「喧嘩でもした?」

「していたらそもそも声すらかけてきませんよ。」

「……なんのつもりだ、あの人。」

「さぁ?とうとう私に飽きてしまったんじゃないですか?」





そう言って彼女は笑うが、その笑顔はどこか悲しそうだ。しかしあの男に限って彼女に飽きるなんてあるはずがない。あんなに入れ込んでいたのに。





「ね、夏油先生はどういうことだと思う?」

「はぁ……ほんとに実行したのか……まぁでも、結果的には失敗みたいだね。」

「なにが?」

「作戦を変更したらしくてね。押してダメなら引いてみろ作戦に変えたらしいよ。でもそもそもの話Aの悟への印象が変わっていないから、ただ飽きられたと思われても不思議じゃないってことだよ。」

「あいつホントのバカね。」

「突然あんなにまるっきり態度変えられたら不審に思われるに決まってるでしょ。引きすぎです。」

「私に言われても困るよ。」





五条の不器用さ加減には呆れてしまう。なんでもソツなくこなす男なんて絶対嘘だ。もう夏油はアドバイスをするのも嫌になってきた。これならいっそこのまま愛想をつかされてAは別の男と幸せになってしまえばいいとさえ思う。

しかし、それが出来れば今ここまで苦労することも無いわけだ。





「とりあえず、今は様子見かな。悟がいつ気がつくか……ってところ。」

「その間にAが傷つき続けるってことでしょ?」

「仕方ないよ。恋愛はそういうものだからね。幸せなものだけど時には傷つくこともある。……まぁ、今回は相手が悪いから余計にね。不器用すぎる男に目を付けられ、それを好きになったAもとことんついてない。」





そう言って夏油は、二人のために何度こぼしたか分からぬため息をついた。

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NENE - あぁ、とてつもなくいい話でしたぁ!とても面白かったです!!五条先生カッコいいー!夢主ちゃん可愛いーー!! (2021年6月21日 21時) (レス) id: 1efb73ea53 (このIDを非表示/違反報告)
モブの中の雑魚 - ま、まあ?認めてあげても?いいわよ? (訳)大好きです (2021年4月23日 22時) (レス) id: db3fbbd863 (このIDを非表示/違反報告)
rindou0505(プロフ) - 初めまして、完結おめでとうございます!お疲れ様でした!五条先生が可愛くて仕方のない作品でした。とても楽しかったです! (2021年3月16日 10時) (レス) id: abbbc2a66d (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - これは、続きを期待してしまいますね……いやはや、最高。 (2021年3月16日 4時) (レス) id: c4b5b3c501 (このIDを非表示/違反報告)
そち。 - ほんとに関係ないのですが、夢主ちゃん、私と誕生日一緒なので嬉しいです! (2021年3月7日 1時) (レス) id: aef3ed9d84 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年3月6日 13時

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