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「「ただいまー!」」

「おかえり。手洗っておいで。おやつあるよ。」

「ほんと!?やった!」

「おやつなに?」

「クッキー。初めて作ったけど味は確か。」





Aは彼女達のために料理本をいくつか購入した。帰りの車の中でそれを読み、スーパーでクッキーの材料を買ったかと思うとそれらを難なく作ってしまう。

彼女はやはり飲み込みが早いんだな、と夏油は再確認した。





「美味しそう!」

「ココアでいいよね。」

「うん、ありがとう。」

「「いただきます!」」





2人は目の前の種類様々なクッキーに手を伸ばしそれを小さな口でパクッと食べた。





「どう?」

「おいしい……!」

「いちご味のクッキーだ!」

「傑さんも食べる?」

「うん、頂くよ。」





夏油はチョコチップのクッキーを手に取ると、パクッと口に入れる。それも一口で。





「うん。美味しい。Aは容量がいいね。本当に初めて作ったのかい?」

「うん。お菓子なんて作る機会無かったから。」

「じゃあ、私たちは初めてAが作ったお菓子を一番に食べれたわけだ。」

「私たちが一番?」

「そうだよ。」

「やったね、菜々子。」

「やったね!」

「…そんなに嬉しい?」

「「嬉しい!」」

「…そ。」





顔には出ていないが、心の中では嬉しいと思っているのだろう。何となく感情が分かるようになってきた。あとは少しずつそれが表情として現れるようにしていけばいい。





「A、明日私の知り合いに会いに行こうか。」

「……知り合い?」

「うん。孔時雨という人でね。悪い人ではないよ。」

「……へぇ。」

「…不安かい?」

「………ううん。傑さんが悪い人じゃないって言うなら、良い人なんでしょ?」

「あぁ。きっとAにも優しくしてくれるよ。」

「…どんな人?」

「んー……私たちにお仕事を持ってきてくれる人かな。頼めばAにもお仕事を持ってきてくれると思うよ。」

「へぇ…」





彼女は興味がないのか小さく頷くだけだ。それも仕方のないことなのかもしれない。元々人と関わってきたことなんて少ないんだから。しかし、夏油は心配だった。これから仕事をするならするで、怪我も増えるだろう。やっぱり考え直させるべきだろうか。

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まゆゆ - 続編ですか! これからも頑張ってください(≧▽≦) (2021年3月13日 20時) (レス) id: 65cce41a2e (このIDを非表示/違反報告)
低体温(プロフ) - 更新される度読むのが楽しみです!!更新頑張ってください!! (2021年3月6日 4時) (レス) id: df64c86b58 (このIDを非表示/違反報告)
ぬっさっさ - めっちゃ好きです!!更新頑張ってください! (2021年2月24日 21時) (レス) id: 092bd421d4 (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン - 面白いです!更新頑張ってください! (2021年2月23日 16時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - こういう系のお話めちゃめちゃ好きです! 推します! (2021年2月23日 15時) (レス) id: 70b578b6e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年2月23日 12時

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