検索窓
今日:8 hit、昨日:5 hit、合計:534,907 hit

・11 ページ11

「眠った?」

「寝た。」





2人の寝かしつけを頼むと、案外すんなり眠ってくれたようだ。





「それじゃあ、少し話をしようか。」

「うん。」

「まず、君について。Aの新しい戸籍を作るために、誕生日を教えてくれるかい?」

「………忘れた。」

「………え?」

「忘れた。」

「……わ、わすれた?」

「うん。そもそも産みの親違うし。」





それは何となく気づいていた。あの二人とは違うその容姿。絶対に親違うだろと言うほどの違いがあったのだから。





「……その話、聞いてもいい?」

「……私も、詳しくは知らない。なんか、親に売られて、施設に入って、それが産まれてすぐの時。で、今の親が子供が産まれないからって私を養子に取ったの。本人たちは拾ったって言い張ってるけどね。

親はまともに私の世話してくれなかったし、子供が欲しかったのも世間体気にしてただけ。誕生日は忘れた、の前にそもそも知らないかも。」

「……そうか……それじゃあ、Aの誕生日は今日にしよう。」

「……今日?」

「そう。君は今日から夏油A。夏油Aが産まれた日……それは今日だ。まだ、日付が変わっていないから9月20日だね。」

「………今日が誕生日?」

「そうだよ。お誕生日おめでとう。」





夏油はそう言って、Aの頭を撫でた。頭を撫でられ慣れていないAは少し恥ずかしそうに俯いた。





「学歴なんかはこっちで偽造しとくよ。それで、これからなんだけどね。学校はどうする?」

「…………行った方がいい?」

「……行きたくない?」





親に蔑まれ、村人にも軽蔑の目で見られていた。学校にもいい思い出なんてなかっただろう。菜々子と美々子は何とか学校に行けている状態だ。まぁ、義務教育だから、行かないと面倒な事になるというのもあるが。





「………行きたいとは思わない。働こうかなって思ってる。」

「バイト?」

「うん。将来やりたいこと、無いし。」

「それなら、私に宛があるよ。でもそのためには、少しばかり訓練が必要になる。」

「……訓練?」

「そう、強くなるためのね。」

・12→←・10



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (465 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1148人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 夏油傑
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

まゆゆ - 続編ですか! これからも頑張ってください(≧▽≦) (2021年3月13日 20時) (レス) id: 65cce41a2e (このIDを非表示/違反報告)
低体温(プロフ) - 更新される度読むのが楽しみです!!更新頑張ってください!! (2021年3月6日 4時) (レス) id: df64c86b58 (このIDを非表示/違反報告)
ぬっさっさ - めっちゃ好きです!!更新頑張ってください! (2021年2月24日 21時) (レス) id: 092bd421d4 (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン - 面白いです!更新頑張ってください! (2021年2月23日 16時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - こういう系のお話めちゃめちゃ好きです! 推します! (2021年2月23日 15時) (レス) id: 70b578b6e8 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年2月23日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。