捨てられた妹-7【文スト】

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尾崎は踊り出しそうなほど喜び、太宰は奇声を上げながら川に飛び込み、森からは式場のパンフレットが山のように届いたが凡て捨ててやった。という事件から二年が経った。二年が経つという事はどういう事か？彼女は十八歳になるという事だ。十八歳になるとどうなるのか？





｢あーーーー！！！！やりたくない〜〜〜〜〜！！！！｣

｢他に誰がやるってんだ！｣

｢お父様がやればいいじゃん！！！｣

｢もう隠居なさったんだから諦めろ！！｣





こうなるのである。二年前から出ていた首領交代の話。元々森は、中原とAの二人の間に何かしらのアクションがあれば考えようと思っていたらしく、それを話してみたはいいが、Aは勿論断固拒否。ならばあと二年待とう、という事で話が収まった。収まっただけで何も解決していないが。

森は首領を辞め、とある孤児院で院長をしている。勿論極秘だ。元首領が孤児院を経営しているなんて知られれば敵襲が起きる。信頼出来る構成員を数名孤児院に配置したし、セキュリティも万全。正直Aは反対した。何故なら幼女で無くなった時点で見放しそうで怖いし幼女ばかりで男児を可愛がらなさそうだと思ったからだ。然し、実際そんなことは無いらしく、小さな子供に囲まれてうはうはしているらしい。今預かって居るのは、行き場を無くしたり、他の孤児院でいい扱いを受けなかった子供や、異能力者らしい。人数はまだ数人だが、これからまだ増える、との事だ。そう言って首領が引退したのが約半年前。半年前、彼女は等々歴代最年少首領となってしまった。





｢なんで私がこんなこと………Aにやらせれば？彼奴やりたがってたじゃない。｣

｢莫迦。そんな事したら崩壊するぞ。それに、彼奴はもうお前が始末しちまっただろ。｣

｢そーーーうだった！！！興味無さすぎて忘れてたよ。｣





首領になって真っ先に行ったのはAの始末だ。金も大きな権威となり力となる。然し、Aはその分足枷となる。女である彼女が首領になったとなれば、此処ぞとばかりに何かしらの動きを見せてくるのは分かりきっていた。彼女はの男が虎視眈々と首領の座を狙っていることに気が付いていた。Aを炙り出すのに一ヶ月ほどの時間を使ったが、想定内だろう。

Aの所有する資産をその他諸々こちら側が受け継ぎ、こちらとしてはお財布がうはうはしている所だろう。

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