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「「「「ただいまー」」」」
4人の声がいっせいに玄関にひびき、美代子は待ってましたと言わんばかりの笑顔で玄関に急いだ。彼女の姿が見えると、美々子と菜々子は嬉しそうに抱きついた。
「おかえりなさい!待ってたわよ〜!久しぶり!」
「久しぶり、母さん。」
「おばあちゃん久しぶり〜!」
「おばあちゃん、元気そうでよかった。」
「おじいちゃんは?」
「いるぞ〜」
廊下の奥からひょっこり顔を出した聡に、美々子と菜々子はおじいちゃーん!とはしゃぎながら飛びついていった。
「お、2人とも久しぶりだな〜!大きく…はもうならないよな。」
「ちょっと、それ気にしてんのに〜!」
「姉さん、そういうのは先に靴揃えてからにしてくれ。」
まったく…と言いながらも、Aは二人の靴を丁寧に揃えた。
「そうやって甘やかすお前にも十分非はあるよ。」
「みんな、どのくらい居られるの?」
「私と美々子達は明日の朝には出るよ。Aは明後日まで。大丈夫そうかな?」
「もちろんよ!さ、二人も上がって!」
Aと夏油は未だにきゃっきゃとはしゃぐ二人のあとを追うようにして家に上がると、丁寧に靴をそろえる。その動作がピッタリ同じ動きなものだから、美代子はくすくすと笑った。
「A、大きくなったね!」
「ふふ、そうだろう。」
聡はAとハグをしたあと、自分よりも数センチ高い夏油も同じようにして抱きしめる。
「……傑、お前痩せたか?」
「Aを抱きしめた後にそれ言うのやめてくれるかな。Aの方が少し筋肉質なんだよ。」
「何言ってるの。歳のせいよ、歳のせい。」
「私そこまで歳じゃないけど?」
「もうおじさんだよ。最近お酒飲みすぎるとすぐに二日酔いになるし、胃もたれもしやすくなった。」
「………傷ついた。」
彼の言う通り、確かに身体の節々で歳を感じるようになった。任務はいつも通りこなせても胃も肝臓も正直だ。子供たちがすくすく成長するのと比例して自分がどんどん衰えていくのは、嬉しいようですごく悲しい。
「って事でおばあちゃん、今日の父さんの晩酌はおじいちゃんとビール一本を半分で。」
「「え"。」」
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魔灯 - 任務代わってくれる棘君優しいな 真希ちゃんと夢主君幸せになってくれー! (2021年9月5日 17時) (レス) id: 43f1bbcd44 (このIDを非表示/違反報告)
魔朝@Bsc(プロフ) - 幸穂ちゃんマジかぁ.............実幸ちゃん達も辛いやろなぁ..........夢主くんがこの一件をきっかけに大量虐殺とかおかさなきゃいいけど......とめて夏油さん!! (2021年6月22日 20時) (レス) id: 9bfc59222b (このIDを非表示/違反報告)
都和(プロフ) - ここで辛い展開やってくると思わなかった、、、頑張れ息子くん! (2021年6月22日 15時) (レス) id: a33a5cff70 (このIDを非表示/違反報告)
shinox2(プロフ) - 真希ちゃんが男前過ぎて……(泣)逆にかっこいい (2021年6月18日 16時) (レス) id: 947326f28f (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - ついに息子くんと真希ちゃんがッ!!!!!!!!嬉しい!!幸せ!!トキメキと癒しをありがとうございます!!今夜はお赤飯でお祝いしようと思います!!!!!!笑 (2021年6月9日 18時) (レス) id: addf3f5d58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年6月6日 1時