検索窓
今日:4 hit、昨日:57 hit、合計:177,303 hit

・27 ページ27

ピッピッピッという機械音が遠くの方で聞こえてくる。目は開くのに、目の前は真っ暗で何も見えなくて、何かが巻かれているような感覚だった。

近くに誰かがいる気配と、嗅ぎ慣れた薬品の匂いでそこが医務室だとわかった。





「…………硝子ちゃん…………?」

「………!?………目が覚めたのか………よく分かったな、私だって。」

「あはは……当てずっぽうだったんだけどね。」

「覚えてるか?きみ、倒れたんだよ。嘔吐と目からの出血。」





まだズキズキと痛む頭で記憶を呼び起こすと、少しずつ思い出してくる。





「………あぁ、覚えてる。」

「ならいい。今から軽いテストをするから、分かることは答えてくれ。寝たままでいい。」





そこから、昨晩の夕飯、任務内容、その他諸々の質問をされ、手足の運動機能のテストをされたが、特に分からないような質問はなく、運動機能も正常だった。





「…うん、脳に異常はないな。身体起こせるか?ゆっくりでいい。」





家入の手を借りながら、ゆっくりと身体を起こす。少し頭がぼーっとしていたがそれも一瞬。家入は目に付いていた包帯らしきものを外すと、どうだ?と彼の顔を覗き込んだ。





「…見えなくはないけど、少しぼやける。」

「徐々に良くなる。今夏油に連絡したからもう時期来るぞ。」





そう言いながら家入は包帯をゴミ箱に放り投げた。しばらくして、バタバタと廊下を走る二つの音が聞こえ、ガラッと扉が開いた。





「A!!!」

「A!!!!大丈夫か!?」

「……真希ちゃん………?あれ、任務のはずじゃ…」

「お前がやばいって聞いて、棘に代わってもらったんだよ……!」

「あぁ…ごめんね。でも大丈夫だよ。身体はどうもないし。頭が少し痛いだけだから。」

「脳には異常なし。手足の運動機能にも問題は無い。視界はまだ霞んでいるみたいだけど、すぐ良くなるよ。」





そう言いながら、家入はカルテを取り出すと、それをペラペラとめくる。

・28→←・26



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (249 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1498人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 夏油傑 , 禪院真希
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

魔灯 - 任務代わってくれる棘君優しいな 真希ちゃんと夢主君幸せになってくれー! (2021年9月5日 17時) (レス) id: 43f1bbcd44 (このIDを非表示/違反報告)
魔朝@Bsc(プロフ) - 幸穂ちゃんマジかぁ.............実幸ちゃん達も辛いやろなぁ..........夢主くんがこの一件をきっかけに大量虐殺とかおかさなきゃいいけど......とめて夏油さん!! (2021年6月22日 20時) (レス) id: 9bfc59222b (このIDを非表示/違反報告)
都和(プロフ) - ここで辛い展開やってくると思わなかった、、、頑張れ息子くん! (2021年6月22日 15時) (レス) id: a33a5cff70 (このIDを非表示/違反報告)
shinox2(プロフ) - 真希ちゃんが男前過ぎて……(泣)逆にかっこいい (2021年6月18日 16時) (レス) id: 947326f28f (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - ついに息子くんと真希ちゃんがッ!!!!!!!!嬉しい!!幸せ!!トキメキと癒しをありがとうございます!!今夜はお赤飯でお祝いしようと思います!!!!!!笑 (2021年6月9日 18時) (レス) id: addf3f5d58 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年6月6日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。