前髪と息子-4【呪術廻戦】

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｢プロポーズじゃん！貰う気ですよそれ！？｣

｢ってことは、うちら真希の義姉？｣

｢気が早い。｣





ほんのりと赤くなった彼女の頬を、釘崎がつんつんと突っつく。





｢嬉しいくせに〜♡｣

｢うるせーって。｣

｢でも、まじで真希のこと好きなんだね。｣

｢そこまで好きなのってなんか意外かも。｣

｢良かったじゃん真希。｣

｢…あぁ。｣

｢やっぱ照れてる〜｣

｢だからうるせーって。｣





キャッキャと釘崎がはしゃいでいると、美々子と菜々子の視線が真希の後方へとうつり、あ、と小さく声を上げた。真希が首をかしげ顔を上げると、Aが軽く手を振りながら笑っていた。





｢楽しそうだね。なんの話？｣

｢あ、来たわね色男！あんたの話しよ、あんたの。｣

｢私の？｣

｢ね、あんた真希さんと結婚すんの？｣

｢おい野薔薇。｣

｢そうだね、いずれはね。ね、真希ちゃん。｣





するでしょ？と言いたげの笑みを浮かべて真希を見れば、真希は小さく頷いた。





｢A、何か用があったんじゃないの？｣

｢いいや、特にないよ。見かけたから声かけただけ。あ、真希ちゃん明日のお昼空いてる？｣

｢あぁ、空いてる。｣

｢お昼食べに行かないかい？駅前の新しく出来たハンバーガーショップ。食べたいって言ってただろう？｣

｢あぁ、いいな。行こう。｣

｢ふふ、良かった。｣





嬉しそうに笑う彼はなんだか仔犬みたいだ。そんな笑い方もするんだな、と釘崎達はにやにやとして二人を見ていた。





｢じゃあ、また後で時間があったら。｣

｢あぁ。｣





Aは彼女らに軽く手を振り、次の授業へと向かった。





｢なぁによ真希さんラブラブじゃない♡｣

｢まぁな。｣

｢でもハッキリ言ったね、結婚するって｣

｢義姉さんって呼んでもいいよ。｣

｢気が早い。｣





そう言いながらも、その表情はいつもより柔らかい。素直じゃないななんて彼女らは顔を見合わせると、またにやにやと笑った。

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