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髪を梳かしてレオにリードをつけている間に、蘭はもう玄関に出ていた。
｢すみません、お待たせしちゃって……｣
｢ゆっくりでいいからな〜寒くねぇ？暖かくしとかないとさみぃからな。｣
｢はい、大丈夫です！｣
｢んじゃ、行こうか。｣
がちゃり、玄関の開く音と共に玄関を出る。いつも公園で待ち合わせをしていたはずなのに、今は家を出る瞬間から一緒。それがなんだか照れ臭くて、少し俯いたままエレベーターが止まるのを待った。エレベーターをおりると、ひんやりとした外の空気が頬をかすめる。寒さにきゅっと身体を縮こまらせていると、リードを握っていない右手を大きな左手が包み込む。
｢Aちゃん手ぇあったか。｣
｢よく言われます、子供体温って……｣
｢竜胆も子供体温なんだよな〜年中あったけぇの。｣
そんな話をしている間も、手は繋がれたまま。初めて繋いだ手は大きくて、頼り甲斐のありそうな手。指がスラッと長くて、スマートで綺麗な手なのに少しごつごつしていて男らしい手だ。
｢蘭さん、手大きいですね。｣
｢Aちゃんはちっちぇな〜潰しそう。｣
｢やめてくださいよ……！？｣
｢嘘だって。そんな力加減間違えたりしねぇから安心しな〜｣
なんてヘラヘラ笑ってはいるが、本当に潰しそうで内心びくびくしている。小さくて、柔らかくて細っこい手。え、こんな手で刀握ったの？剣道すんの？料理したり掃除したりリード握ったりすんの？まぁじで？？？というのが本音だ。手を握ったはいいが、めちゃくちゃに緊張している。
JKの手を握ってドキドキ緊張しまくる三十路の男。結構やばくねぇかなと心配になってくるが、そうだ俺ら付き合ってんのか、と昨晩のことを思い出す。なぜだか実感が湧かないが、同僚たちに言われたい放題された記憶があるのでとりあえず三途と竜胆は絞め回すことにしようと思う。
｢あ、家帰ったらAちゃんのスマホ返してやるからな〜ごめんな返せなくて。｣
｢いえ、大丈夫です！｣
｢あー……もしかしたら着信とかやべぇことになってるかもだけど許してね。｣
｢……？はい。｣
まだあまり状況を把握出来ていないAは、何かあるのかなと首を傾げていた。数十分後、その意味を理解することになる。
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鈴(プロフ) - 続編おめでとうございます！！ (2021年10月30日 10時) (
レス) @page10 id: df5b843723 (このIDを非表示/違反報告)
りく - 文章の構成などもお上手で先が読みたくなってしまいました。応援しています！ (2021年10月20日 14時) (レス) @page22 id: cb6ced8fcf (このIDを非表示/違反報告)
五条悟(プロフ) - なんかこのまま嬉々として蘭ちゃんが梵天に笑顔で入れそうだな。レオ君と共に (2021年10月16日 6時) (レス) @page4 id: e4f8a98264 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぽぽ(プロフ) - 続編おめでとうございます！！！！これからも更新頑張って下さい(^^) (2021年10月16日 4時) (レス) @page4 id: 908e4168b8 (このIDを非表示/違反報告)
紅華(プロフ) - 続編おめでとうございます！これからも楽しく読ませていただきます！ (2021年10月16日 2時) (レス) @page2 id: 530da25b74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花蛸花
| 作成日時：2021年10月16日 2時
