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周りと違う能力があると言うだけで蔑まれ、虐げられる。そんな自分たちの存在意義が全くと言っていいほどなくなってしまうじゃないか。
｢………そんなこと、出来るはずない。呪霊は人間から露出した呪力から生み出され形成されたもの。……全人類から呪力を無くすか、コントロールを可能にしない限りそれは不可能ですよ。｣
｢…君、ほんとに賢いね。｣
素晴らしいよ、と彼女は口角を上げた。
｢君の言う通り、全人類から呪力を無くす方法と、呪力のコントロールを可能にさせるふたつの選択肢がある。最初のはいい線いってると思うんだ、モデルケースもいたし。｣
｢モデルケース………甚爾さんですか。｣
｢流石だね。その通りだよ。｣
｢私の知る中で完全に呪力のない人間といえば、彼しかいませんよ。｣
｢そりゃそうだよ。世界中を探しても、呪力が完全にゼロなのは彼一人だったからね。あとは君も知る通り。正に超人だよ。彼を研究したかったけど、振られてしまってね。…天与呪縛はサンプルも少ないから、私の本命は後者になる。
………知ってる？術師から呪霊は生まれないって。｣
｢………まぁ、そうかな、とは。｣
｢…………なんで？｣
｢考えれば分かることかと。｣
そう言ってメガネを押し上げる彼を見て、九十九はまたも少し笑う。複製眼を持っていることも知っているし、体術にも強いことを知っていた。しかし彼の強みはそれだけではない。
一番の強み。それは彼のその"賢さ"。
｢……その理由は何か、説明できる？｣
｢………あくまで、私の想像の話ですけどそれでいいなら。｣
｢構わないよ。｣
｢……術師とは、特別な術を使うから術師なんです。術式を使う事で非術師とは呪力の流れが異なり、呪力の廻り方によって呪力の漏出が少なくなる。我々術師にとって、呪力とは大事なものですしね。呪力の漏出が少ない、ということは呪霊が生まれにくい。
………あくまで、私の想像ですが。｣
｢………素晴らしいね、君は。で、だからつまりどうなんだい？｣
｢……つまりは、全人類が術師になれば呪いは生まれない……そこで一番簡単なのは、非術師を皆殺しにする、ということ。｣
しかしそれは現実的じゃない。それは彼自身よくわかっていた。
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零落(プロフ) - 久々に占ツクに戻ってきたら超良作に出会って、一気に最新話まで読んでしまいました。話の途中で何度も笑ってしまったり、感動したり…もう最高です！素敵な作品をありがとうございます。これからも更新楽しみにしております。 (2021年6月4日 6時) (
レス) id: 35493f6139 (このIDを非表示/違反報告)
方言男子 - やべ、性癖に刺さった (2021年5月26日 18時) (レス) id: b75236f17d (このIDを非表示/違反報告)
海洋生物(プロフ) - 続編おめでとうございます！成長した夢主くんかっけぇ！あと面白い！これからも頑張ってください！ (2021年5月25日 7時) (レス) id: c21e60aa61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花蛸花
| 作成日時：2021年5月25日 5時
