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「うわっ、安定感ヤバっ!」
「満足してもらえたかな?」
「めちゃくちゃした!」
「次私な。」
Aにお姫様抱っこをされてキャッキャと嬉しそうにはしゃぐ彼女らを見つけて、虎杖はなんだなんだとそれに寄っていく。
「どしたん?」
「いや、Aの筋肉がめちゃくちゃ凄いって話してて、お姫様抱っこしてもらってんの!女の夢よ!」
「ほら、次。」
「はいはい。」
Aは釘崎を下ろして、今度は真希を軽々抱えあげた。真希はふふん、と満更でもないような顔だ。普通なら嫌がるところだが、彼はまた別である。
「悪くないな。」
「それはどうも。」
「正直虎杖よりも安定感あるわ。」
「え、まじ!?」
「なんつーか……包み込まれるような優しさ。」
「分かる。悠仁もやってもらえよ。」
「いや、俺重いし男だし!」
いいっていいって!と虎杖は手を振る。それを見たAは、しばらくの間があったあと、真希をおろして虎杖の手を引いた。
「うぉっ!?」
「…んー…まぁ、多少は重さはあるね。でも男だし、これくらいがいいんじゃないかな。」
そう言う割には随分と軽々持ち上げられる。それには、虎杖も釘崎もびっくりだ。
「どう?感想は?」
目を細め、優しい微笑みを浮かべ、穏やかな声色でそう聞いてくる。前髪が顔にかかり、いつもと違う雰囲気に思わず顔を両手で覆った。
「……ひょえっ………」
「なんて?」
「中学生が出していい色気じゃない……」
「さすがA。」
「どこからその札出したの?」
どこかほともなく出てきた、10と書かれた札。それにAは首を傾げた。
「で、どう?」
「………無闇に人にしない方がいいと思いマス………」
「え、そんなにダメ?」
「むしろ、逆。」
「逆………?」
「とりあえず下ろしてやれよ、キャパオーバーで死ぬぞ。」
「…?」
何がなんだかと言った顔で虎杖を下ろすと、虎杖はその場にしゃがみこんだ。
「……これは兵器だ!!!!」
「お姫様抱っこ禁止令。」
「なんで?」
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零落(プロフ) - 久々に占ツクに戻ってきたら超良作に出会って、一気に最新話まで読んでしまいました。話の途中で何度も笑ってしまったり、感動したり…もう最高です!素敵な作品をありがとうございます。これからも更新楽しみにしております。 (2021年6月4日 6時) (レス) id: 35493f6139 (このIDを非表示/違反報告)
方言男子 - やべ、性癖に刺さった (2021年5月26日 18時) (レス) id: b75236f17d (このIDを非表示/違反報告)
海洋生物(プロフ) - 続編おめでとうございます!成長した夢主くんかっけぇ!あと面白い!これからも頑張ってください! (2021年5月25日 7時) (レス) id: c21e60aa61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年5月25日 5時