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灰谷兄弟からの痛い視線の中で、スタッフは丁寧に仕事を進めた。手が震えて、何度も刷毛を落としそうになりながらも、なんとか髪を染めることが出来た。





「仕上げは如何なさいましょうか。」

「仕上げはいい。俺がやる。」

「は、はい。」

「もういいよ、お前。」





竜胆が立ち上がると同時に、蘭はそのスタッフを追い払うように手を動かした。スタッフはいそいそとその部屋を出ていき、竜胆は彼女の指通りのいい滑らかな髪に指を通す。





「いい感じ。どうする?アップにするか?巻くか?」

「どっちが可愛い?」

「あー……そーだな、ハーフアップにするか?」

「んじゃそれ〜」





「はいはい」と軽く返事をして、アイロンの電源を入れる。温まったところで、毛先を緩く巻いていく。その間も、Aはただじっとしていたかと思えば、蘭と二人で手遊びを始めたり、雑誌を読んだりと大人しくしている。

軽くアレンジを施していくと、竜胆は満足気に鏡越しにAを見た。





「うん、めちゃくちゃ可愛い。」

「さすが竜胆〜Aの可愛さ100億倍増しじゃん。」

「ま、元がいいからね。」





鏡で後ろの方を見せてやると、Aも満足そうに頷いた。





「気に入ったんなら良かった。」

「じゃ、早く行こーぜ。」





竜胆はAの肩を、蘭は腰を抱いてその部屋を出れば、スタッフ達が一斉に頭を下げる。





「いい仕上がりだったわ〜」

「また頼むわ。」

「はい、!今後ともどうぞご贔屓に……!」

「俺ら急いでっから。金は口座に振り込んどくな〜」





蘭の言葉に、オーナーは深々と頭を下げる。機嫌を損ねないように接客をするのも楽なものではなく、灰谷兄妹が乗っていた車が見えなくなるまで、オーナーは店先でずっと頭を下げ続けた。

そんなオーナーの姿など興味もない彼らは、Aはやっぱり可愛いと彼女をベタベタに褒めまくっていた。





「さすが俺らの妹だよなぁ〜♡世界一可愛い♡」

「最近は綺麗になってきたな。世界一綺麗だし世界一可愛い。」

「知ってる〜♡」





そんな二人に、Aは満足そうに笑いながら返事をした。

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自律思考固定砲台 - 梵天大好きな私の為に作られたのかと思った…。作者様、マジで神じゃん!? (2021年9月27日 22時) (レス) @page38 id: 426cb43a7c (このIDを非表示/違反報告)
わわるこ(プロフ) - 夢主ちゃんがマジで好み過ぎる… 主様の作品大好きです!応援してます! (2021年9月26日 12時) (レス) id: e592c4a1c9 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 面白いです!応援しています! (2021年9月20日 13時) (レス) id: 15d4b06566 (このIDを非表示/違反報告)
ma(プロフ) - 灰谷兄弟の妹めちゃくちゃいい作品に出会えて嬉しいです!春千夜大好きなので梵天絡みまじ好きです!落ち楽しみにしてます!!これからも更新頑張ってください^_^応援してます! (2021年9月16日 13時) (レス) id: 70f00aa1ca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年9月16日 2時

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