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狭く薄暗い密室に、髪の長い女が左手で頬杖を着きながら右手の爪を眺めていた。かと思うと、その右手はその長い髪に触れて毛先をいじり始める。鑑別所の聴取室。こんなことになってしまった事の発端は、3日ほど前に遡る。

彼女の兄は二人。灰谷蘭、そして灰谷竜胆。六本木を仕切るカリスマ兄弟として名を馳せた青春と呼んでいいのかも分からない時代をすごしてきたとんでも兄弟だ。現在は犯罪組織の幹部として日々非人道的な行為を行っている二人が、まともな青春時代を送っているわけがないのだ。

彼女、灰谷Aが産まれた頃にはもう少年院に入っていた。彼女はもちろん当時中学生だった頃の彼らのことなんて少しも知らないわけだが、その頃から非人道的な性格は全くもって変わらない。

しかし彼女も灰谷兄弟の妹なわけだ。少年院から出てきて初めて会ったAに心打たれて、彼女をこれでもかと言うほど甘やかし、彼女の世話を放棄した親の代わりに真心込めて育てられた彼女は同じく非人道的な人間に育ったわけだ。

となると、一般人からすればだいぶぶっ飛んだ発言も多々見られる。





「私もネンショー入ってみたーい。」

「落ち着いて蘭ちゃんと話をしよう。」

「もしかしてヤクキメてる?三途か?」

「なんでも春ちゃんのせいにしないでよ。」





親元を離れて、と言うよりも、Aをよく思っていなかった親を邪魔だと思った兄たちの手により両親は殺されてしまったので、必然的にAは兄たちに育てられることになる。そうでなくとも、元々兄達に育てられているようなものだったわけだが。

となると、梵天の幹部たちとも顔見知りになる。嫌と言っても切っても切れない縁というのはまさにこの事だ。まだチビの頃から彼女を知っていた彼らは、反社になった今でも姫だのお嬢だのと彼女を甘やかして育ててしまった。兄たちから壮大に甘やかされて育って更にそこに彼らが加わってしまえば、こんなふうに育ってしまうのも仕方がないのだ。





「なんで?」

「えー、だって気になるじゃん?どんな所か。最近退屈なんだよね♡」

「退屈なんだよね、でネンショー入りたがるあたりほんと俺たちの妹だわ。」





「流石だよね。」なんて呑気なことを言って、現状を楽しんでいる様子の蘭と、少し呆れ気味の竜胆。何をすればいいのかと真剣に考えている彼女をみて、これは止めてもやるな、と小さくため息をついた。

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自律思考固定砲台 - 梵天大好きな私の為に作られたのかと思った…。作者様、マジで神じゃん!? (9月27日 22時) (レス) @page38 id: 426cb43a7c (このIDを非表示/違反報告)
わわるこ(プロフ) - 夢主ちゃんがマジで好み過ぎる… 主様の作品大好きです!応援してます! (9月26日 12時) (レス) id: e592c4a1c9 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 面白いです!応援しています! (9月20日 13時) (レス) id: 15d4b06566 (このIDを非表示/違反報告)
ma(プロフ) - 灰谷兄弟の妹めちゃくちゃいい作品に出会えて嬉しいです!春千夜大好きなので梵天絡みまじ好きです!落ち楽しみにしてます!!これからも更新頑張ってください^_^応援してます! (9月16日 13時) (レス) id: 70f00aa1ca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年9月16日 2時

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