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長いお説教のあと大きな溜息をつきながら廊下を歩いていると、見慣れた大きな背中が目についた。しかし、そんな彼の背中には硬い鉈が入っているので、その隣の背中に飛びついた。
「雄くん!!」
「あ、Aちゃん!久しぶりだね!」
「建人くんも久しぶり!元気?」
「はい、元気です。それはいいですがAさん。あなたは女性ですから、無闇に男性の背中に飛びつくものじゃありませんよ。」
「え〜!」
「Aちゃん、七海は心配してるんだよ。恵くんも不安になるんじゃない?あ、最近デート行った?」
「行った行った♡この前はね、遊園地に連れてってもらっちゃった♡」
「いいな〜!」
Aの話を聞いて、キャッキャとはしゃぐ灰原。昔から全く見た目の変わらない灰原は未だに若々しい。
「とにかく、灰原の背中からおりなさい。」
「ちぇ〜っ」
Aは口を尖らせたかと思うとぴょんっと灰原の背中から飛び降りた。
「Aちゃんは今任務終わり?」
「んーん、お説教終わり。」
「なにかしたの?」
「帳降ろし忘れたの。」
「またですか……」
「で、先週は窓ガラス割って怒られて……あ、その前は校舎壊して怒られた♡」
てへっ♡と頭を小突くその仕草は明らかに五条の入れ知恵だ。しかし、彼がやるのと彼女がやるのとでは雲泥の差がある。
可愛い。しかし、それとこれとは話が別になってくる訳だが。
「あなたって人は……」
「なんで校舎壊しちゃったの?」
「ぱぱと壮絶なバトルを繰り広げちゃって……」
「……?あなたと五条さんが?」
「うん。赫と茈を使った訓練だったんだけど、思いのほか盛り上がっちゃって!」
「………あの人は大人にはなれないんですね。」
「四捨五入したら40のくせにね。」
「それ僕たちにもダメージ来るんだよ。」
いつもなら絶対に見ないほどの灰原の冷静な返しに、相当なダメージが与えられていることが分かる。どんなに見た目が若くても、身体に年齢は出てくるものなのだろう。
任務で体を動かしていても、胃や肝臓は強化出来ないのだから。
「ほら、雄くん見た目若いから。建人くんはイケメンだから。」
「フォローになってないです。」
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宙青(プロフ) - 突然すみません!いつも楽しく読ませていただいております。19話に当たるところが29話になって29話が2つ存在してませんか…? (2021年10月18日 20時) (レス) id: dd91defe37 (このIDを非表示/違反報告)
希(プロフ) - 恵が嫉妬してほしいのはわかるけど、だからってわざと見せつけたら別れの危機だからね! (2021年8月6日 16時) (レス) id: 3bd4541dda (このIDを非表示/違反報告)
らっかせい - 今気づいたんですけど、最強と娘から→最強の娘になったんですね!なにか、意味あるんですか?! (2021年7月23日 21時) (レス) id: ac50ef14ea (このIDを非表示/違反報告)
ネココ - 続編おめでとうございます〜!1から見始めた私の天使が…。もう8まで来ましたよ〜。おめでとうございます!これからもついていくんで、更新頑張ってください!!! (2021年7月17日 23時) (レス) id: d9dbb0348a (このIDを非表示/違反報告)
イナアレオリ - 最強の娘シリーズ最高です!何回読んでも良い神小説最新話更新頑張ってください (2021年7月14日 19時) (レス) id: f4313b7def (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年7月11日 1時