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暑かった夏も終わり、本格的に秋が近づいてきた。
四郎は、9月の定期検査でも貧血気味ではあるものの溶血自体は見られなかった。季節の変わり目で暑かったり寒かったりと温度差も激しいからときどき咳き込むこともあるけど、この季節の四郎にしては喘息もコントロールできていると思う。
と、思っていたのに。
当直明け、溜まった録画を見ながらリビングでだらだらしていたら玄関のドアが開く音がした。
けど、一向にドアを開けた人物が家の中に入ってくる気配が感じられない。
え。泥棒？いやいやいや。
兄貴を呼ぼうか。でもとりあえず。
そろりとリビングのドアを開けて続く廊下の先の玄関を見ると、倒れこむように座っている四郎。
「四郎っ！」
「・・・じろに・・・」
どうしたのかと慌てて駆け寄った。呼吸は大丈夫、けど体が思っていた以上に熱い。
「どうした？」
「なんか・・・だるいな、っておもって、たら・・・ねつでてきて・・・・」
体を支えると、ぐったりと体を預けてくる。
「とりあえずリビング行こう。立てるか？」
「んっ・・・」
この状態でよく家まで帰ってきたな。電話をくれたってよかったのに。
とにかくリビングのソファに座らせて、服をゆるめてやる。
ペットボトルと体温計を持って四郎の元に戻ると、クッションに体を沈ませて目を瞑っていた。
「寒気は？」
「だいじょうぶ・・・」
寒気はしないのなら、もう熱は上がりきったのか、と思いながら四郎に体温計を挟み込んで水分を取らせる。
体温計が鳴るのを待つ間に四郎のスウェットを用意して、仕事のために部屋にこもっていた兄貴にも来てもらった。
「7度8分か・・・水分とって休むのが一番だな」
「じろに・・・・がっかい・・・」
「分かってるよ。だからこそ早く休んで治さなきゃ」
今月末、四郎は関西の方で学会を控えている。そのまま大きな病院で研修もあって2週間ちょっと家をあけるんだ。
だからこそ、少しでも早く治して体調を安定させないと。
「水枕用意したよ。ゆっくり休みな？ね？」
四郎のことを診ている間に兄貴がいろいろと準備してくれていたみたいだ。
そのまま2人で四郎を部屋まで運んで、眠ったのを確認して部屋の電気を消した。
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和泉(プロフ) - 掃除機。さん» 修正箇所に気づかれるくらい読んでくださっていてとっても嬉しいです！誤字の修正もですが、いつか完結したら、スピンオフを書けたらな…と本筋から外れない程度に内容を修正したところもあります。少しですが続編も更新したので良かったら読んでもらえると嬉しいです。 (2022年9月11日 21時) (
レス) id: d39becd218 (このIDを非表示/違反報告)
掃除機。(プロフ) - 定期的に読み返させていただいています。久しぶりに読ませていただいたら所々推敲されていて新鮮な気持ちで読むことができました。続編の更新もお待ちしてます。 (2022年4月26日 23時) (レス) @page20 id: f67921346b (このIDを非表示/違反報告)
和泉(プロフ) - 千智さん» コメントありがとう。ちょっと怪しい雲行き・・・・4人と一緒に私もしろちゃんを見守ります; (2016年9月15日 21時) (レス) id: 6aec176d3c (このIDを非表示/違反報告)
千智(プロフ) - 久しぶりにたくさん更新ありがとう。しろちゃん大丈夫かなぁ。 (2016年9月7日 22時) (レス) id: 14c13db5b5 (このIDを非表示/違反報告)
和泉(プロフ) - 千智さん» コメントありがとう^^この旅行はインドア派のしろちゃんも毎年楽しみにしてるから、きっと進んで体調管理してるはず(笑) (2016年6月29日 22時) (レス) id: 6aec176d3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和泉 | 作成日時：2016年1月10日 19時
