マイクの管理人さんの違法マイク狩り

１３本目 ページ14

『…つまんない。』




この言葉は何回目だろうか。





地面に転がった違法マイクを拾うとカバンに放り込む。




『どーしてこうも弱いかなぁ…。』




三郎君とバトルをしたからか、こいつらがただ弱いのかはわからないけれど…




まったく手ごたえがなかった。









『あー！！！もっと手ごたえのある人いてよー！！！』





私がそう叫ぶと




「動くな！！」




急に銃を突きつけられる。





『ひっ！』




私はパニックになりながらも手をゆっくり上げる。








やくざ？やくざなの？



無理無理無理無理！！！






そう思っていた時



銃兎「おやおや、意外と簡単でしたね。」






聞き覚えのある声がした。




『あー！銃兎さん！』


くるっと振り返ると彼の元へ走る。





銃兎「Aさん！？どうしたんですかこんなところで。」


驚いたように私を見る銃兎さん。



そっかこの人警察官だった。





『いやぁ、ちょっといろいろありまして…。』



苦笑いをすると銃兎さんも苦笑いをする。




銃兎「とりあえず銃を下ろしなさい、私の知り合いです。」





『？』


後ろを振り返ると銃を向けられていた。




『ひっ…！』




ささっと銃兎さんの後ろに隠れる。



銃兎「そこに倒れている彼を病院まで。」


「はい！」



銃兎さんの部下であろうその人は私がさっきバトルをした男を引きずって部屋を後にする。






彼がいなくなると…




銃兎「あのなぁ、どうしてこんなヤクザのたまり場にいるんだ？ああん？！」



『素のほうがおもしろくていいね、銃兎。』




銃兎「しょっぴくぞおら！！」





怖い怖い。



銃兎「またあの違法マイク狩りか？」



話が早い。さっすが。



銃兎「ここがどれだけ治安悪いかわかってんのか？お前なんかすぐ襲われちまうぞ？」




『だ、大丈夫だよ。』



ほんと銃兎ってお母さんみたい…。




銃兎は大きなため息をはく。



銃兎「Aの力量はわかっているつもりですが…無理はしないでくださいね…。」





珍しく眉を下げる銃兎。




心配してくれてるのはわかってるけど…









『はいはいうさぎさんうさぎさん。』



銃兎「やっぱりしょっ引いてやろうか！？」





からかいたくなるのは仕方がない。

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