導きの図書館・管理人 ページ2
――“誰か”が、静かに囁いた。
ねぇ、知ってる?
知る人ぞ知る、秘密の図書館の話。
“導きの図書館”の噂を――
*°・。.*°・。.*°・。.*°・。.*°・。.*°・。.*
ふと気がついたら、
――目の前に扉があった。
見たこともない、不思議な扉。
その扉には・・・・
ようこそ
――導きの図書館へ
と書かれたメッセージカードがあった。
貴方はその扉に――無意識に手を伸ばした。
* * *
「――やぁ。いらっしゃい」
扉の向こうには、そう言って微笑む1人の男がいた。
「初めまして。迷える人間さん」
男はそう言って礼儀正しく礼をした。
「僕は、この図書館の管理人」
優しく、落ち着く声でそう言って、
無限に広がる本棚に囲まれた小さな椅子に貴方を座らせた。
「この図書館はね、願い事や悩み、
悲しみといった強い思いを抱いている者を、
“本人の知らないうちに引き寄せてしまう力”を持っているんだ」
管理人は、穏やかにそう言った。
「貴方も導かれたんだ。この図書館に」
管理人はゆっくりと本棚の前を歩き出した。
「導かれたお客様に、秘密の物語を」
管理人は、本棚から一冊の本を手に取った。
「是非、ゆっくりしていって下さい」
にこりと微笑んだ管理人は、
貴方を優しく見つめた。
「貴方が望めば、全ての物語が真実になり、偽りにもなるでしょう」
「貴方が望めば、何気ない小さな言葉でも、大きな勇気になるでしょう」
「どうか――素敵な物語を貴方に」
そう言って管理人は本のページを開き
優しく、穏やかな声で
物語を静かに読み始めた。
.。oO道の話Oo。.→←゚・*:.。.ご挨拶.。.:*・゜
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ユイ(プロフ) - 本当に素敵な作品ですね…。なぜか涙が溢れてきます(つд⊂) (2016年4月24日 21時) (レス) id: 3183564049 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アクア | 作者ホームページ:http://ameblo.jp/furanandberulove/entry-12121019747.html
作成日時:2016年4月23日 15時