三時の苺とレモンタルト(後) ページ17
「ちょっと落ち着いて！土方くん、店の中では駄目っ」
刀を銀さんに借りた木刀で止める。これに少し驚いた顔をする土方くんだったが直ぐに冷静さを取り戻したのか刀を閉まってくれた。
「…す、すまねェ。……万事屋と付き合ってんのか？」
「…へ？付き合ってないけど…それより、ご飯食べに来たんだよね？今…」
そこまで言って気付いた。そうだ、私タルト作ってたんだ、と。
「………ひ、土方くん。今タルトしかないから…ちょっと待っててくれる？」
「…いや。タルト…？とやらでいいぞ。甘いもんは好きじゃねェがお前のなら食える」
「…っ、ありがとう…？うぅ…土方くん照れるからそういうのは止めて…」
赤くなる頬を手で押さえる。うぅ、ちょっと笑ってますよね土方くん！？
銀さんとは二個ほど離れた席に座る土方くんを横目にキッチンへと戻る。が、またも私は失敗を犯してしまっていた。
「……そうだ。失敗したやつしか無いんだった…！どうしよう…」
少し焦げてしまった切り分けられたタルトを手に項垂れる。…これは待ってもらうしかないか…。
「…ごめんなさい土方くん。タルト失敗したやつしか無くて…今ご飯作るから待っててもらっ…」
そう言おうとしたのだが突然手を掴まれてビックリした。驚いて目を上げると土方くんがタルトを持った私の手を掴んでいる。
「…あの…土方くん…？失敗しちゃったから…」
「…いただきます」
え？と聞き返す前に土方くんは私の持っていたタルトに口を持っていき、そのままパクリと食べた。…えぇえ！？焦げてるのに…！
「……うめェぞ？んな焦げ気にしねェよ」
「〜〜〜っ！？」
な、なんか恥ずかしい…！こんな恋人同士みたいなことを土方くんがやるとは思わなくて頬が赤くなる。
「…ソ、ソウデスカ…！そ、それなら良かった…」
湯気が出そうな程赤い私に土方くんは不思議そうにすると、自分のした行動に気付き私のがうつったように顔を赤くした。
「わ、悪ィ。た、他意はねェ…」
「…う、うん…」
二人で顔を赤くしていると、銀さんがジトリとした呆れた様な目をして見ていることに気付いて慌てて体を離す。
……たまには失敗するのも悪くないかも？
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マピト(プロフ) - かめろんぱんさん» 応援ありがとうございます！ (2019年12月7日 13時) (
レス) id: 0072153e49 (このIDを非表示/違反報告)
マピト(プロフ) - オリオンさん» 一番好きと言ってもらえるなんて、、凄く嬉しいです！応援ありがとうございます！ (2019年12月7日 13時) (レス) id: 0072153e49 (このIDを非表示/違反報告)
かめろんぱん - 料理が美味しそうで、作ってみたいです。土方さんとの関係も気になってしまいます。更新待ってます。応援してます。 (2019年9月21日 17時) (レス) id: 13bac77f59 (このIDを非表示/違反報告)
オリオン(プロフ) - 銀魂の小説で一番好きです。更新、いつも楽しみにしています。これからも応援してます！ (2019年6月10日 0時) (レス) id: 0ae5191533 (このIDを非表示/違反報告)
マピト - Miaさん» 粉チーズとスライスのピザ等に乗せるチーズ、両方入れても美味しくなりますよ。粉だけでも十分に美味しいのですが…。是非試してみてください！ (2019年4月11日 23時) (レス) id: 35c7a50c29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マピト | 作成日時：2019年3月14日 16時
