【殺戮の天使】殺人鬼たちに愛された末路。11 (ページ12)

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[第48話] 煉獄ページ12

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ﾚｲ｢ザック！！
前も後ろも瓦礫に囲まれてるよ…！？｣
『レイ…！
ザックは火を怖がってる！！』

ｻﾞｯｸ｢___焼け死ぬのは、ごめんなんだよ…｣
ﾚｲ｢ザック……｣

ﾚｲ｢こっちに来て！！
ここから出られるよ！！

ここだったらザックなら壊せる！！
だからここを壊して！！｣

ｻﾞｯｸ｢……｣

____ｺﾞｫｵｵｵｫ……

『けほっ……』

煙がどんどん上がり、煙たくなってきた。
このままだと一酸化炭素中毒で……

ｻﾞｯｸ｢わりぃ、レイ、夢女。
足が、

すくんで動かねぇ。｣

それは当たり前だ。
人はトラウマを克服することは誰だって難しいことだ。
それにザックは全身を火のせいでメチャクチャにされて、人生そのものも壊されているのだから。

ﾚｲ｢……そっか…火が……｣

私の手を握ってるザックはまだ震えていた。

ｻﾞｯｸ｢(……クソッ。
地上までもう少しだってのに、こんなことで……！！)｣

『レイ……？』

ｻﾞｯｸ｢(動け

動かねぇと、ここで終わっちまう。)｣

ﾚｲ｢あぁああ！

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰッ！！！！｣ｶﾞｯ

レイは火のついた瓦礫を退けていってる。

ｻﾞｯｸ｢……お前｣

___ｶﾞｯ､ｶﾞ､

ｻﾞｯｸ｢何やってんだよ！！！｣
ﾚｲ｢……確かに、熱いし痛い………｣
ｻﾞｯｸ｢あったり前だ！！｣

ﾚｲ｢ザック…………

聞いて。

ザックが壊せそうな所は私がちゃんと言うから…

私が必ず道を見つけるから……！！

大丈夫。

出られるよ！！｣

"ﾚｲ｢私を、殺して。｣"

あの時とは全然違う。
今のレイは、自信に満ち溢れていて。

死んだ目じゃない。
普通の目だ。

あのレイを変えたのはきっと、ザックだ。

___ｷﾞｭｯ

私はザックの両手を握りしめる。

『…大丈夫、大丈夫。
怖くないよ。

……自分らしくいこう、ね？』

ｻﾞｯｸ｢……お前。｣

ｻﾞｯｸ｢チッ。

……どけ。｣

ｻﾞｯｸ｢ｽｩ………

やってやるよ！！！｣

____ﾄﾞｵｯｯ

大きかった瓦礫は一発にして粉々になった。
……さっきまで震えてた人間が出せる力か？？

ｻﾞｯｸ｢……おい、レイ。
お前すごいな。｣

ﾚｲ｢……行こう、ザック！！｣
ｻﾞｯｸ｢____上等だァ！！
全部ぶっ壊してやるよ！！！｣

やっと、本調子に戻ったか…

《____地下フロアは残り5分で完全消滅します。》

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