39：板挟み【月永レオ】【朔間凛月】 ページ42
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「ちょっと王さまどっか行ってくんない…？」
「なんで？ 先にいたのおれだし、Aいないと霊感湧かないからやだ」
「…生意気」
「おまえこそ」
音楽室で月永先輩とだべっていたら、いつの間にか朔間くんが来ていきなり口喧嘩に。
朔間くんは「はあ？」と言いながら鋭く月永先輩を睨んでいるけど、
月永先輩は手元の楽譜から一切目を逸らさず返事だけを返していく。
でもその声はたしかにイライラとしていて、いつもの明るくて気さくな様子は伺えない。
「…まいいや。A、こっちおいで…♪」
「違う違う！ Aこっち来てさっきの話続けて！」
「そこのシスコン野郎は気にせずほら」
「おい、今のは聞き逃せないんだけど？」
「聞こえな〜い♪」
「〜っ、腹たつっ！」
頭を掻き毟る月永先輩を見てにんまりと笑う朔間くん。
そしておいでおいでと私の方に手招きをして、ご機嫌良さそうに鼻歌を歌っている。
(朔間くんてこんな性格悪かったん…)
そう意外性を感じていると、いきなり月永先輩が立ち上がって私の方へ近づいてきた。
どうしたんだと尋ねてもしかめっ面のまんま。
腕を力強く引っ張られて思わず身構えると、彼は正面から私をがっちりと抱きしめる。
そして愉快そうに、いつもみたいな豪快な笑い声を響かせた。
「わははは☆ どーだっ！ Aはもらったぞリッツ…♪」
「っはぁ〜あ！？ ちょっとその手離して…！」
「やだね！ あ、こっち来るならついでに楽譜持ってきてっ」
「そんな暇ないんだけど…！」
ドスドス怒りを足に乗せてこちらへ近づいてくる朔間くんはきっと鬼の形相。
でも頭の上から聞こえる笑い声は何故だかいつまで経っても楽しそうで。
ぎゅうぎゅうに密着した体をどうにか離そうと試みるも、男の人は力が強くかなわない。
女の子よりも可愛い顔してこの人は…！
「A、ほらこっちおいで。ばっちいよ」
「おれをばい菌みたいに扱うなっ！ 最近のルカたんみたいで悲しくなるからやめてっ！？」
「悲しいねぇ王さま。てことでAから離れてもらえる？」
「脈絡がないっ！？ わははっ、そんなリッツも面白くて大好きだ！」
「俺はAが一番だけどね……」
「あっおれもそれは譲らん！」
なんなの…とため息をつく朔間くんに、未だ離れる様子のない月永先輩。
そろそろ恥ずかしいのでやめてもらいたいんだけど…。
そんな私の気持ちは露知らず。
かれこれ小一時間喧嘩を続ける二人でした。
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雑ですみません;;;
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くるみ - こんにちは！レオくんの話すごく切なかったです。幸せな話もまた読みたいです！これからも頑張ってください！ (2019年6月27日 13時) (
レス) id: 1520c09c44 (このIDを非表示/違反報告)
さゆな(プロフ) - レオのアンドロイド切ない… (2019年6月25日 20時) (レス) id: a613cbb65f (このIDを非表示/違反報告)
(名前) - 初コメ失礼します！レオくんのケーキとフォークの話がとても切なくて少し悲しい気持ちになりました。読み手をそういう気持ちにさせられるってすごいと思います！応援してるので頑張ってください！ (2019年6月3日 22時) (レス) id: fe02a3a839 (このIDを非表示/違反報告)
サラダ油 - adoraさんの書くせないず可愛くて大好きです！更新いつもありがとうございます…！これからも頑張ってください！！ (2019年5月21日 6時) (レス) id: bc4ed3887c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：adora | 作者ホームページ：
作成日時：2019年4月24日 0時
