_blue ページ7
.
藤井side
"あ、流星。お前いま時間あったりする？"
12月24日、12時過ぎ。
いよいよ本番の今日。
午前中から細かい修正やったり流れの確認をして、
11時頃に全てのリハが終了。
スタッフさんに挨拶して、早めの昼飯を食って。
もうちょっとしたらシャワー行こうかなって廊下歩いてたら、
メディカルルームから出てきた伊藤さんとAにばったり会った。
流星｢...今すか？まぁ、大丈夫すけど、｣
伊藤｢ほんまに？そしたら頼みたいんやけど、｣
何かと思ってれば、ほら、ってAの手を掴んで
いきなり俺の手と繋げた伊藤さん。
え？って意味が分からず固まる俺を見て
言葉を続ける伊藤さんはお父さんそのものやった。
伊藤｢俺いまからスタッフミーティング行かなきゃでさ。こいつがちゃんと飯食うか見張っといて、｣
じゃ、よろしく。A、流星の言うこと聞けよー？
なんて言ってそのままどっかに走ってった。
.
.
...え？待ってよ。意味わからんわ。笑
って思ったけど、廊下の真ん中で手繋いでる俺らの方が意味わからんから
流星｢...飯食うん？｣
何も言わんと困ったような顔するAの手を引いてとりあえずケータリングの場所まで移動した。
.
____
A｢別に流星いなくても食べるもん、｣
流星｢そう言って食べへんかったから俺頼まれたんやろ笑｣
歩きながら話を聞けば、昨日ご飯を食べるように言われてたのに実際は食べてなかったA。
それが伊藤さんにバレて怒られて、今日は監視役に俺がついたってことらしい。笑
流星｢...食欲無いん？どれなら食べれんの？｣
さっきまでメンバーやJrの子らで賑わってたここも今は俺らしかおらん。
椅子に座って待ってたら、暫くしてお盆を持ったAが向かいに座った。
.
流星｢...え、それだけ？｣
持ってきたのは小さなおにぎり2つと
器の半分も入ってない野菜スープ。
聞くと、最近はずっとこんな感じらしい。
ほんまはお腹空いてないんやけど、これが薬飲むために食べなあかん最低ラインなんやて。
.
A｢...いただきます、｣
リスみたいにちっちゃい口でおにぎり食べるA。
...こりゃ伊藤さんが心配になる気持ちも分かるわ。
でもなんかそれが可愛くて。
俺ら以外いない静かな空間の中、
ドームへの緊張とかも今は忘れて、ただただご飯食べるAを眺めてた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3735人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
カステラ - 更新がんばってください！楽しみにしてます！！ (2022年8月20日 16時) (
レス) @page30 id: 35d44de055 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 更新楽しみに待ってます (2021年2月20日 22時) (レス) id: fda162ab92 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ - 更新楽しみにしています！ 大好きです！！ (2020年10月10日 18時) (レス) id: a7fb3732e1 (このIDを非表示/違反報告)
sora142863(プロフ) - この話ほんとに好きです！更新楽しみに待ってます！ (2020年9月18日 20時) (レス) id: 36c9dca5ef (このIDを非表示/違反報告)
しろくまあいす(プロフ) - 更新されたのは知っていたんですが、なかなか読みに来れずやっと読めました。もう一回最初から読み直してみてやっぱりこの話好きだぁーってなりました。 (2020年7月30日 19時) (レス) id: 77a6dd3cb5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しんば | 作者ホームページ：http://shinba!!!!!!!
作成日時：2019年2月22日 20時
