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ぶっちゃけ、スパイ一人を消して後は逃げかえれでもすれば上々だと思っていた。


だって上忍二人もやられてるんだから私ひとりでできることなんてせいぜいその程度だと思うじゃないか。え、思わない?


敵国のスパイは仲間と合流し、合計五人。つまり5対1だ。おとなしく国に帰っててくれればこちらとて迂闊に手は出せないし私とてありがたかったのに、何故待ち伏せされていたのだろうか。


答えは簡単。人質をとろうとしたぐらいなのだから、彼らは木の葉の情報をまだほとんど集められていないのだ。それで追いかけてくるであろう忍びを待ち伏せて生きて連れ帰って搾り取れるだけ情報を搾り取ってやろうって算段らしい。




一人で来た私を相手方はかなり舐め腐っているらしく、自己評価は低いと自負しているが他人に舐められるのはそれなりに腹が立つ。




周囲にトラップが複数。夜だが幸い月が出ているためさほど暗くはない。







「さっさとこいつぶちのめして里に戻ろうぜ」


「おかいにく、あなた達につかまるぐらいなら死ぬわ」




なんてかっこつけてみても、あっという間に私は囲まれていて。もう嫌だと叫んで駄々をこねたいところだが敵前でそんなこともできるわけはなく。


下に転がってる3人の遺体も拾って帰ってあげないといけないな……。








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「よっこいしょ!」




こんな時何か口寄せ出来たら楽なのだろうか、こう、荷物を運んでくれる的な動物を。


男3人の遺体を何とかして抱え里まで歩き進める。今日一番しんどい。




予定よりもだいぶ早く、日が昇るごろには木の葉につきそうだなとのんきに考えていた。




よわっちい忍5人程度では私を生け捕りすることはできなかったようで、今担いでいる3人はこんな奴らに負けたのか。……あいにく私は死者を憐れむなんてことができる人間ではない。




「私よりも弱いやつ全員死ねばいいのに」




苛立ちからか、とんでもないことを口走ってしまった。だってこいつらが強ければ私がこんな面倒なことをせずに済んだというのに。


理不尽なことを言っているというのはわかっているが、弱ければ弱いほど、その分他人へと負担がいくことを弱い人間は自覚するべきだ。


弱くて私だけに負担がかかるならまだしも、この世界で生きていればいざというとき困るのは自分だ。





それが、何故わからないのだろうか。

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設定タグ:NARUTO , はたけカカシ , カカシ先生   
作品ジャンル:恋愛
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蒼葉(プロフ) - カカシ先生すっごいかっこいいです!!面白いです!!更新待ってます! (2019年3月29日 15時) (レス) id: 23fe071b17 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柚子豆腐 | 作成日時:2019年3月5日 2時

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