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「くそ！動けねェ！！」
「おい！俺たちまで固めてんじゃねェぞ！！」
辺り一面スケートリンクのような姿に一瞬にして変わった。
そいつに巻き込まれなかったのは敵も味方もせいぜい数人。この状況で自由に動けているのは両手もあれば十分数えられるほどの数しかいなかった。
青キジ…やはりこの男、常識が通じるような相手じゃないよい。
敵の幹部たちは足を凍らされたくらい特に気に止める様子もなく氷を溶かすなり割るなりして解放されつつある。
対して俺たちは既に満身創痍な連中が多い、俺が助けに回ってもその間に何人が犠牲になるか。
だめだ、さっきから思考が悪い方へと転がってしまう。
親父、俺ァあんたがいねェとやっぱり…
『全員歯ァ食いしばれェッ！！』
よく通る高い声が戦場の空から振り落ちてきた。
どおおおおん
『
大きな音とともに大きな揺れが島全体を揺さぶる。その揺れは張った氷を粉々に砕き、身動きの取れなかった奴らを解放した。
「アイリンッ！？」
「おまっ、やりすぎだろ…！」
ただそれだけには収まらず、ビキビキと地面に亀裂が走り島ごと沈みそうな勢いだ。親父の能力の耐性が他人と比べればあると言うもののこれほどの揺れの前に動けるものなどおらず、敵味方関係なく全員が地に伏していた。
どごおおおおん
再び凄まじい轟音とともにいくつかの断末魔が響くももはや土埃が視界を塞ぎ状況の把握すら難しい。
一体何が起こってる…アイリン……
徐々に揺れが引き始める。
アイリンは一体何をするつもりだったのか。氷を割るためなら威力はこの半分でよかったはずだ、単に調整をミスったとも思えない。
「ッうわ！？」
「何…ッ！」
土煙止まぬ中、上から降ってきた数人の声に目を向ける。
何故か敵の幹部が全員宙に浮き、連れ去られるようにまとめてどこかへ飛ばされていく。
嫌な予感が背中を走り、敵が連れ去られた方角へと走った。
「なんだ、これ」
島の半分、大きく裂かれた亀裂は文字通り島を真っ二つに割っていた。
そしてやっと薄まった煙の向こう、数人の影が見える。
敵幹部全員と、そして…
「親父…」
頂上戦争の親父を彷彿させるような、でも親父とは似ても似つかない小さすぎる背中。
アイリンは足の届かない対岸で敵幹部に堂々と立ちはだかっていた。
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葵(プロフ) - Reiさん» Rei様コメントありがとうございます。お褒めの言葉が大渋滞で光栄の極みです！長い作品になりましたが最後まで読んで頂きありがとうございました！！ (9月21日 1時) (
レス) @page28 id: a9dfcafb0e (このIDを非表示/違反報告)
Rei - 最後までお話読ませていただきました!!!作者様マジで文才凄いです!!!!!!感動シーンの耽美に私もう何回も泣いちゃって(オーバーな表現とかじゃなくてマジで)涙腺画だいぶ緩くなっちゃいました（笑）めっちゃ尊敬します。こんな神作品を作って頂きありがとうございました! (8月8日 9時) (レス) @page29 id: b86dee8da5 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - なこさん» なこ様コメントありがとうございます。ドキドキハラハラしていただけて何よりです！なこ様の温かいお言葉本当に嬉しかったです！最後までお読みいただいて本当にありがとうございました！ (2023年2月23日 13時) (レス) id: d6d31879de (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - 葵さん» ほんの少しでも葵様のお力になれていたとしたら本望です´`* ココナッツでは長いでしょうから、是非ココとお呼びください~ 次作も楽しみにしております！ お疲れ様でした~！ (2023年2月21日 23時) (レス) id: a1f85287cc (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - 完結おめでとうございます！！どのような物語展開になるのかと、頂上決戦始まり時はドキドキハラハラさせて頂きながら読ませて頂いていました。最後はまた巡り巡ってエースとハッピーエンド♡本当に良かったです！！おつかれさまでした(๑>◡<๑) (2023年2月21日 22時) (レス) @page27 id: 2ce513ca08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葵 | 作成日時：2023年2月7日 22時
