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船に戻ってひとつきほど過ぎた。
あいも変わらない日々を今日も過ごしているとマルコに呼び出された。
着いていけば、待ち構えている隊長たち15人。マルコを含めて全隊長が集まるなんて一体何事か。
『私が、副隊長?』
「あぁ。お前はもう隊長クラスの実力者だよい。けど、隊長につけば海軍や政府の目にも止まりやすく存在が広まっちまう。それはお前にとってはいい事じゃねェだろい。
そこで、アイリンを副隊長としてどこかの隊に入れようって話になったんだよい。
今副隊長はどの隊にもいねェ、お前が入りたい隊があるなら聞いておこうと思ってな」
驚いた。
隊長クラスだなんて、まだまだそんな実力不足だと思っている。けど、みんなが期待してくれてるのを裏切るのも違うと思った。
副隊長になるならない問わず、私は昔から入るならここと決めていたところがあった。
『16番隊がいいな』
イゾウがパッと嬉しそうな顔をあげた。
もう40目前の男とは思えないほど輝いている。
「えーアイリンちゃん4番隊来いよォ!一緒に飯作ろうぜ?」
『それもいいね!でも、ごめん。もし隊に入れて貰えるなら16番隊がいいってずっと決めてたの。
私は前線に出ればアイリンじゃない、黒フードになる。
戦うなら、この生き方をくれたイゾウの隣で戦いたいの。だからごめんね』
「なるほどな、そう言われちゃァもう誘えねェな…お前らも文句ねェよな?」
みんな納得の顔をしてくれていて安心した。
「決まりだよい、今日からアイリンは16番隊副隊長だよい!」
「ありがとな、これからよろしく頼む。アイリン」
『こちらこそ、お世話になります!イゾウ隊長!』
その後、イゾウに連れられ16番隊のみんなに挨拶に行った。
いきなり入って副隊長なんて反感を買うかと少し不安ではあったが、みんな快く迎えてくれた。
すっかり溶け込んで話していると、イゾウが声をかけてきた。
「アイリン、ちょっといいかい?」
「えーイゾウ隊長!まだ話したんないっすよ、もうちょっと貸してくださいよォ!」
「これからいつでも話せるだろう」
「それは隊長も同じじゃないですか!!あ、もしかして隊長俺らにアイリン取られたと思ってやきもち」
「ほォ、鍛錬がたりねェらしいな?」
「「「「すみませんでした」」」」
「行くぞ、アイリン」
『ん、じゃあまた話そうね』
私は手を引かれるようにイゾウに連れていかれた。
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葵(プロフ) - ココナッツさん» とりかごも読んでいただいたんですね!嬉しい限りです!今後とも感動できるお話を届けていきたいと思っておりますのでこちらの続編も楽しみにしていただけると幸いです。応援のコメント本当に励みになります!ありがとうございます!! (2023年2月7日 21時) (レス) id: d6d31879de (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - 葵さん» お返事ありがとうございますっ 止まらない涙で文字を読むのに時間がかかりましたが…何度でも読み返せます。 今日鳥籠の方も拝読しましたっどちらも良いですね…私の涙腺が大変なことになってます笑笑 更新大変かとは思いますが、楽しみにお待ちしております! (2023年2月2日 23時) (レス) @page33 id: a1f85287cc (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - ココナッツさん» ココナッツ様コメントありがとうございます。大分長い作品なのに一気読みしていただいてありがとうございます!私も泣きながら書いていたので泣いていただけて嬉しいです!今後の展開も楽しみにしていただけたらなと思います! (2023年2月2日 20時) (レス) id: d6d31879de (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - ワンピース大好きで、作者さんの作品を見つけた瞬間3日間ほどで一気読みしてしまいました笑 後半は泣きながら読みました…辛いけど私も夢主さんが生きててくれて嬉しいです…! これからの行く末がとても気になります。更新大変だとは思いますが、応援してます! (2023年1月31日 13時) (レス) @page26 id: 160792ee1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作成日時:2023年1月24日 15時