運命の炎の糸-3-【白ひげ海賊団】 (ページ26)

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ついに来た、決戦の日。お茶会大決戦。

ふんっと意気込んでいるアイリンは色々と仕上がっていた。

これもシャロンの特訓の賜物だろう。

さらにナースたちの勝負服をあれやこれやと合わせつつ可愛らしいワンピースを着せられ、メイクを施されたあと、長い髪をふんわり巻かれふたつに結んでもらうと等身大の人形のような出来栄えだった。

「やーんアイリンかわいい♡」

「元が美人だから何しても似合うわね！」

「もう！マルコが惚れちゃったらどうすんの！！絶対渡さないわよ！！」

ヘアメイクなんて初めてだし、こんな素敵なワンピースを着たのも初めて。ついでにこんなにべた褒めされるのにも慣れてない。

アイリンは少し照れながらはにかむとナースたちにありがとうと伝えた。

ずっきゅーん

かいしんのいちげきが決まりナースが尊死しかけた。

約束の時間は午後3時。

あと10分というところでアイリンは心臓が爆発するのではないかと言うくらい緊張していた。

いや、大丈夫。
何回文通したと思ってるの、マルコさんは大丈夫、紅茶もいっぱい練習したし大丈夫、何も心配することは無い。

少し震える手をもう片方の手で押さえつける。
結局どちらの手も震えているのであまり意味は無い。そんな手を震えていない温かいてが包んだ。

「大丈夫、何も怖がることないわ。私たちもいる。あなたらしくいればいいわ」

うるさいほど頭に響いていた心音が少し落ち着きを取り戻した。

深呼吸をひとつすると狭まっていた視界も少し開けて見えた。

『ありがとう』

コンコン

軽いノックの音が聞こえた。

瞬間やっぱり私の体はまた固まるのだった。